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人は確率を思考できない

5月25日

■私も学生時代に「囚人のパラドックス」を習いましたが、投資でのいろんな失敗談を見たり聞いたりしていると、こういう思考ないしメンタルのトレーニングをやっておくと実戦で少なからず役に立つのではないかと思います。勝つことがプラスで、負けることはマイナスというふうにしか考えられない人は投資では勝てないわけです。

■囚人ABCがいる。全員やがて死刑になる予定だったが、恩赦が出て一人釈放されることになった。この時点でAが恩赦を受ける確率は1/3だ。恩赦の日まで誰が恩赦を受けるかはあきらかにされない。


■Aは考えた。少なくともBかCのどちらかは死刑になる。とすれば、どちらが死刑になるかは私には関係のないことだから、看守はそれが誰であるかを教えてくれてもいいだろう。看守はそれならと、Bが死刑になると教えてくれた。Aは喜んだ。なぜなら、恩赦を受けるのはAかCであるから、その確率が最初の1/3から1/2へと上昇したように彼には思われたからである。

■Aが喜んだのは正しいか?授業ではこれを考えて議論するのではなく、数式を使ったり、あるいはLispやより専門的なPrologというコンピューター言語を使って、人工的に解いたのだった。

■極端な話、どんな確率も50%だという見方もできる。10年続く傾向があるとして、これが11年目も続くか途切れるか。10年続いた過去を考えれば、11年目も継続される確率が高そうだが、この選択が1億円を得るか失うかの極限状態において行われるならば、やはり50%になるだろう。続くか続かないかだ。

■先週末のオークスで、私がまず白羽の矢を立てたのはユーバーレーベンでした。ところが、このレースではソダシが圧倒的な1人気で、3人気のユーバーレーベンが仮に1着になっても、このソダシが2着になってしまっては大して儲からない。それで予想の組み立てがおかしなことになってしまったのだと自己分析します。

■当たり続きが少し落ち込んできた時期が最も危険です。自信はあるけど満足していない。そういう心理状態は選択を誤りやすくするのかもしれません。

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