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前田秀一 プロフィール
金剛俳句 第四十二回 兼題 初雪 (平成二十九年十二月十七日)
千歳飴引きずりをリて笑みポーズ
選句:〇〇〇〇〇
時雨止む八十路に終の同期会 旅いつも富士の初雪大見出し
選句:〇〇 選句:〇
金剛俳句 第四十一回 兼題 野菊 冬近し (平成二十九年十一月五日)
櫨(はぜ)紅葉御陵の堀の水鏡
選句:◎〇〇〇〇〇〇〇〇
<自句自解>
堺市博物館への通い路、仁徳陵のお堀端サイクリングは世界文化遺産の懐を実感する壮大な気分が楽しめる場でもあります。
毎年、冬の季節になると緑の木々に同化していた櫨が見事な紅葉に変じてその姿を際立たせます。とりわけ、お堀に反映したその光景は、世界に注目されるであろう巨大古墳の魅力を増すことになるのではと、思いも一層感銘深くなります。
野菊咲く棚田の里の村飾り 白樺の白の目立ちぬ冬近し
選句:〇 選句:〇
金剛俳句 第四十回 兼題 月 残暑 (平成二十九年十月八日)
天空に月の孤高のあはれなり
選句:〇〇
昇り雲崩れ流れり秋の風 豊穣を育む残暑山場かな
選句:〇 選句:〇
金剛俳句 第三十九回 兼題:夏休み (平成二十九年八月二十五日)
片陰を拾ひて二人長談義
選句:〇〇〇〇〇〇
空蝉の主はいずこぞ声激し 気のはやる孫と旅行や夏休み
選句:〇〇 選句:〇
金剛俳句 第三十八回 兼題:ビール、梅雨 (平成二十九年七月十六日)
書に花に故事を習ひて夏点前
選句:〇〇〇〇〇
<自句自解>
退職後、故谷本陽蔵先生(一期生)のご薫陶に触れ、茶の湯を学ばせていただきました。
平成二十九年六月二十四日、谷本順一氏(ご長男)から、現代版堺「会合衆」お茶会(南宗寺塔頭)へご招待を受け「夏点前」を楽しませていただきました。
図らずも、谷本氏より拙著『茶湯者の覚悟「濃茶呑むヤウ」その一考察』をご参会の皆様へのお土産・抹茶「堺の音」に添えていただきました。
『茶湯者の覚悟十體「濃茶呑ヤウ」その一考察」
http://blog.goo.ne.jp/shuichimaeda/e/d2e092143ed60de6b088d1b45b3aaa63
ビール杯目線に至福掲げ合ふ 心地よし無想に任せ昼寝茣蓙
選句:◎〇〇 選句:〇〇
金剛俳句 第三十七回 兼題:牡丹、母の日 (平成二十九年六月十八日)
初牡丹妻の丹精弾けをリ
選句:◎〇〇
肌に風くすぐり抜けて夏衣 日傘人一視黙然釣り三昧
選句:◎〇〇〇 選句:◎〇〇
<自句自解>
今年一月、初めて沖縄に旅行したとき、自分へのお土産に「かりゆしウェアー」を一着買い求めました。待ちに待った六月一日・衣替えの日、さっそうと 自転車で我が家の庭・大泉緑地を駆けまわり思い出の地・沖縄の涼感に浸りました。
「お陰様で50年! 金婚の旅 ハイサイ 沖縄!」
http://blog.goo.ne.jp/shuichimaeda/e/34961e056ab2e362b2f94a4bc2ec22a1
金剛俳句 第三十六回 兼題:落花、蝶 (平成二十九年五月十九日)
せせらぎを寄せて離れて花筏
選句:◎〇〇〇〇
遅咲きも早散る桜雨無情 林間に木漏れ日優し春の草
選句:〇〇 選句:〇
金剛俳句 第三十五回 兼題:菜の花 (平成二十九年四月二十五日)
跳ね踊る十五の顔やサクラサク
選句:◎◎〇〇〇
<自句自解>
「大先輩!おめでとう!」 思いもよらない孫からの「大先輩」呼ばわり、念願かなった入試合格の嬉しさがドォーンと伝わった感動の瞬間でした!
嬰の手の菜の花摘みて髪飾り 柳芽の薄ら緑に風薫る
選句:〇 選句:〇
金剛俳句 第三十四回 兼題:冴え返る (平成二十九年三月二十八日)
上弦の月冴え返る一人道
選句:〇〇〇〇〇
<自句自解>
昨年の三月末頃は、既に桜も咲きかかっていたが、今年は永めの三寒四温、歳のせいか身に応えるのもひとしお・・・。
一人歩く夜道、寒気の中で神々しく思えるほどに冴え返っている上弦の月、私にとって、「上弦の月」とは“すずめ踊り”にゆかりある伊達政宗でもあり、思わず目が留まりました。
コップ酒両手囲みて春の雪 願掛けの手洗い龍や春の水
選句:〇〇〇 選句:〇〇
金剛俳句 第三十三回 兼題:年末 新年 (平成二十九年一月三十日)
都路を駆くる紅顔冬日満つ
選句:〇〇〇〇〇
< 自句自解 >
我が家の庭(叱られるかな?)、大泉緑地には、周回3kmの林間道路があり、堺市の公認駅伝、市民マラソンコースになっています。
毎年、季節になると大阪府下の高校生が駅伝の練習に来ます。あどけない中にも、大人びた真剣な顔をして練習に取り組んでいます。
今日は彼らの晴れ舞台、いつもとは違い晴れ晴れと輝いた顔に引きつけられ、時の過ぎゆくのを忘れさせてくれました。
行きずりに過ぎて会釈の冬帽子 孫たちも相場を語るお年玉
選句:◎〇〇〇〇 選句:◎
< 自句自解 >
日頃、帽子をかぶりつけない私ですが、ことのほか寒さの厳しさを感じるこの頃、耳覆い付の冬帽子をかぶるようになりました。
帽子をかぶれば容貌が一変する私、道行く知人は気づかずに過ぎゆき、私の会釈に過ぎ行きて思わず返し会釈、「あらぁ~・・・」
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