樺太の西海岸で泊居の少し北に珍内と言う街があります。私が生まれたのはその街です。
珍内は砂の町である。普通の土があったんだろうが、今思いだしてもよくわからない。
日本では鳥取砂丘が有名だけれども,珍来も砂丘がある。町外れから海の方に向かってなだらかな砂山があって頂上になると、急傾斜で、すぐ海になるのである。
海は数mの間は浅瀬で、それから急に50センチ位の深さになりそれが10メートル行った所で、浅瀬になり,そこからずっと浅瀬がついている徐々に深くなっていくその長さは50メートル位あっただろうか,
小学校に入る前に,よく泳いだ。50センチくらいの所でところで、手をついて足をバタバタさせて泳ぐのであるが、つかんだ砂の中に小さなエビが入ってることがよくある。
同年代の友達と一緒に、泳ぎに行った帰り、小さな壊れかけた小屋があってそこによじ登って飛び降りたときに、足をくじいたことがある。時々ふっと思い出し懐かしい気持ちになる。
私の居た家の裏に川が流れていた。思い出すのは大雨が続いて水害になったことがある。その時私の義兄が船を漕いで食料を届けてくれたことがあった。かすかな思い出である。