テレビで剣客商売などを見ると川を船を漕ぐ場面が出てきます。それを見ると私のほろ苦い記憶がよみがえってきます。
20歳の頃に長崎県の飛島と言う島の炭鉱に勤めておりました。
その時、私の彼女が海の向こうの今福と言う街に住んでおりました。
彼女に会うために,小舟を借りて夜の海を越えて、今福町まで行きました。
夜の海と言うのは,とても怖い感じがします。その上潮の流れが早いので,目的地よりもだいぶ離れたところにつきました。
船は港につなぎ,櫓を担いで彼女の家まで行っていました。
次の朝早く,船を漕いで島に戻りましたがその時は島に帰る船がおったので曳航して貰いました。櫓はコツを覚えると、ぐんぐん進みます。
彼女は、ちょっと病弱だったので、もうとっくに死んで居る筈です。
彼女とは結婚しないまま、私も70歳まで結婚しなかった。
死ぬ前に、一度飛島に行きたいと思いますが、92歳の私では、付き添い無しでは、少し心配です。
彼女との事があったので,私は70歳まで結婚しなかった。その後縁あって結婚しましたが2 〜3年位で離婚しました。
今は老人ホームで1人で暮らしています