「永久保存版!韓国というドブに日本が捨てた税金一覧」とされており、1965年以降日本が韓国に対して「支払ってきた」とされるものがまとめられている。
5000件以上「いいね」されるなど広がりを見せている。なお、この画像は2018年10月ごろから、ネット上に大量に拡散しているものだ。
しかしこれは先述の通り、誤ったデータだ。そもそもこの画像は、韓国に対して日本が実施した「有償資金協力」(円借款)の情報をまとめたものとみられる。
BuzzFeed Newsが国際協力機構(JICA)の公開している情報と、この画像に載っている案件名や日程、金額をBuzzFeed Newsが照合するとほぼ一致したことからも、それは明らかだ。
前提として、そもそもこの「円借款」とは、利子付きで貸していたお金のことだ。これらを含む韓国側の円借款返済は、2015年に完了している。すでに精算の終わった貸し借りを「(日本が)支払った」とするのは、誤りだ。
拡散している画像には不備も見つかった。2枚目の途中(1970-02-04から1981-02-27まで)には1枚目と同じデータが記載されており、件数が水増しされていた。「教育施設拡充事業」が59億2000万円のところを、5920億円と表記しているものもあった。
さらに、画像では「現在の価値にすると53兆円規模」などと記しているが、JICAが公表している1966〜90年のデータを合計しても約5962億円だ。物価指数の上昇を考慮したとしても100倍になっているとはいえず、この点も誤りであることがわかる。
「返していない」という誤情報も
国際的な支援には返済の必要がある「有償資金協力」(円借款)と、その必要のない「無償資金協力」がある。今回の画像では、それを混同していたとみられる。
日本は韓国に対して、返済の必要がある支援と、そうではない支援の両方を実施してきた。これが始まったのは、1965年の日韓国交正常化時からだ。
この際に締結された日韓請求権・経済協力協定に基づき、日本政府は有償2億ドル(日本円で約677億円)、無償3億ドルの経済協力を10年間にわたって行ってきた。なお、この際は民間借款による3億ドルの支援も約束されている。
その後も有償資金協力は続けられていたほか、返済の必要がないものとしては、「無償3億ドル」以外に約47億円の無償資金協力、約244億円の技術協力も実施してきた。韓国の経済発展に伴い、資金協力は1990年度、技術協力は2001年度で終了している。
外務省がBuzzFeed Newsの取材に答えたところによると、返済が必要な「有償資金協力」(円借款)の総額は約6455億円(有償2億ドルを含む)。2015年10月20日に全額の返済が完了しているという。
韓国への支援をめぐっては、「円借款は返済されていない」などという誤った言説がこれまでもたびたび拡散してきた。
その総額を「60兆〜70兆円」とする情報もあり、現在も検索で多くヒットする。前述の通り、これらも同様に誤りであることから、注意が必要だ。
貸し借りはとっくに済んでるってニュース、確かに見た。
つーか、スワップさえも終わったはずだ。
何をとち狂えば、こんな嘘を流す気になるのか。
少しは民度の劣化を食い止めてもらいたいもんだが、バカには無理難題か。