EKKEN♂

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トラックバックの文化衝突について

2005-12-12 | Trackback
ここらへん読んで、考えました:
observation: 他文化干渉による永久闘争
caprinのヲタ更正日記 - え、オレ? もちろん下流さ(o^ー')b‐発想転換,トラックバックはこんなに簡単! (Yahoo!ブログ - BUNGAKU@モダン日本)
ON & Bitter - トラックバック如きで文句たらたらな人は退席願います
caprinのヲタ更正日記 - トラックバック如きで文句たらたらな人は退席願います (ON & Bitter)
 トラックバックに対する考え方はいろいろあり、中には「考え方の問題だから、機械的に送られてくる宣伝トラックバックでもなければ、それぞれを尊重し、いちいち文句を言う事もない。どうしてもイヤなら、トラックバックの受信設定を切れば良いのでは?」という人もいる事と思います。

 トラックバック文化衝突が発生する代表的なパターンとして、検索トラックバック推進・容認派と、拒否・否定派との争いがあります。よくある流れとしては、こんな感じ。
  • 検索トラックバックを複数のブログに対して送った人・A氏に対して、それを快く思わない、送られた側のB氏が相手のコメント欄で苦情を申し立てる。あるいは、不快感をトラックバックにて意思表示する
  • 主にアクセスアップのために、検索トラックバックをする事を推奨しているA氏のブログに対して、否定派であるB氏が不快感を示し、自分達のトラックバック観をコメント/トラックバック/SBMなどで訴える
 で、こんな文化衝突を快く思わないC氏が発するのが、冒頭の「考え方の問題だから、機械的に送られてくる宣伝トラックバックでもなければ、それぞれを尊重し、いちいち文句を言う事もない。どうしてもイヤなら、トラックバックの受信設定を切れば良いのでは?」ですね。
 この場合のC氏のトラックバック観は、特に検索トラックバック推奨派ではないのですが、どうやら他人のトラックバック観にいちいち文句をつけることはないだろう、という事らしいです。特に自分の所に送られた検索トラックバックでない場合(上記箇条書き部分の下のパターン)、それは自身のトラックバック観の押し付けだから、それこそ検索トラックバックよりも迷惑行為だ、と言うのですね。

 確かにトラックバック文化の異なる人へ、自分の価値観を押し付けている事には変わりはないのですが、さて、この「検索トラックバック文化」の問題、反対派の啓蒙活動がなければ、迷惑を被るのは、常に検索トラックバック否定派にはなるという事にはお気付きでしょうか?
 否定派が送るトラックバックは、常に相手のエントリへの関連性があり、多くの場合、言及行為が行われています。ネガティブトラックバックはイヤだ、という相手に対してでも、「リンクの通知」「言及の通知」という意味において、間違ったトラックバックの使い方とは(僕は)思えません。仮に「相手が嫌がってんだから、ネガティブトラックバックはイカンだろう、迷惑行為だ」としたとしても、それで「迷惑を被った」とする人は、恐らくただ一人か、ごく少数の人でしょう。
 ところが、検索トラックバック推奨派が送るトラックバックは、検索トラックバックを良しとしない人にとっては、全て迷惑行為です。
 検索トラックバック推奨派が、トラックバックについて同じ考えをもった人にのみ、そういうトラックバックを送るのであれば、あまり問題もありません(実は大きな問題があるのですが、これは後述します)。しかし、検索トラックバックは、ほとんどの場合、「単にブログ検索をかけて、語句が一致したブログに向けて送られる」ものであることから、相手のトラックバックポリシーを、全く尊重せず、しかも中身の薄いエントリから送られた物の場合、アクセスアップの為のみに送られた事が明らかになり、相手やその読者に対して不快感を与えてしまう事になります。

 「黙って削除でいいだろう」は、敢えて相手とトラブルを起こさない為には、全くその通りではあるのですが、それではトラックバックについて不快な思いをするのは、常に検索トラックバック否定派のほうです。推進派は相手が不快に思っている事などを考えもせずに、毎日「これがアクセスアップに一番」とハナクソをほじりながら、検索トラックバックを飛ばし続けるに違いないのです。 
 検索トラックバック推奨派が、それを認めている人に対して送る場合でも「問題となる」という件ですが、これに関しては、下記エントリをご覧いただければ幸いです。 関連:
同一話題のリンク無しTBがイクナイ理由
トラックバックの質の問題
検索トラックバックに関する雑感
くたばれ 検索トラックバッカー

RSSリーダーは部分表示? 全文表示?

2005-12-12 | WEBにまつわる話
 RSSリーダー、とても便利です。更新した事が分かるだけでなく、その概要も読めるので、自分にとって必要な情報が得やすく、普段から巡回しているブログに更新があっても、自分にとって読む必要がないと思われる記事をフィルタリングする事が出来ます。
 そのぶん、多くの人に興味をもって貰うには、記事の題名や、RSSで生成される概要文には気を遣う必要があるので、せっかく面白いエントリを書いても、スルーされてしまう危険性はあります。

 ところで、このRSS、gooブログではエントリの冒頭部分か、自分で「概要文」として記述した1000文字までの物が表示されるのですが、他所のサービスでは全文表示される所も、決して少なくないようです。 この「RSSの部分表示か全文表示か」という事について、otsuneさんが面白い事を書いていました。

import otsune from Hatena
「RSSに要約や全文を入れるとアクセスしてくれなくなるから嫌だ」という感覚はアクセス増には逆効果

HTMLで文章を提供してWebブラウザで数クリックで読んでもらうことと、RSSに全文が入っていてRSSリーダーで0クリックで読んでもらう事に何の違いがあるんだ? お客の印象や記憶に残ると言う意味では同じではないか。(RSSリーダーのほうが余分なコストがないだけ、よりめんどくさがりなお客に読んでもらえる可能性がある)
 otsuneさんは、利便性を読者の図るなら「RSSは全文表示」と主張されています。それはごもっともだと思う反面、RSS全文表示には、結構たくさんのデメリットがあるんじゃないかなぁ?
 以下、テキトーに思いついた「RSSで全文読まれてしまうことのデメリット」を挙げておきます。
  • サービスにとって、望ましくない
    • 特に無料で提供されるサービスにおいて、半強制的に表示される広告バナーが、RSSリーダーでは表示されない。
    • RSSリーダーでは、今読まれているブログが「どこのサービスの物か」という意識が働きにくい。
    • もしアクセスログからマーケティングデータをリサーチしているとしたら、その効果が薄くなる。
  • 内容に対する誤解が広まらないか
    • プレーンテキスト主体のエントリなら、さほど大きな問題はないが、RSSリーダーで読まれることによって、強調色などの効果が消され、書き手の意図した通りに読まれないかもしれない。
    • 同様に、絵文字などが読まれないので、何が書いてあるか分からなくなる例も。
    • 装飾効果で「読者への印象を高める」ことが出来なくなる
    • 生成するRSSの種類にもよるけれど、引用部分が分かりにくくなるケースもあり、正しく読まれないかも。
    • コメントやトラックバックが読まれなくなる可能性が高いので、そのエントリから話題がどのように広まったかが、認識されにくくなる。
    • FC2ブログなど、自鯖以外からの画像参照を禁じているサービスでは、画像が表示されない
 ぱっと思いついただけでもこれだけありました。
 他にもアクセスを把握しにくいので、「読まれている」という実感が湧きにくく、モチベーションの低下が考えられますね。
 それと、RSSリーダー、多くの初心者にとっては、まだ敷居が高いものじゃないでしょうか。
 無料サービスが広告で運営費を補填していると思われる事からも、今後もRSSで全文表示が一般的になる可能性は、低いと思っております。