EKKEN♂

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関連仲間文化圏が多数派になると、ブログは死滅する

2006-01-25 | Trackback
参考記事:
トラックバックをめぐる4つの文化圏の文化衝突――「言及なしトラックバック」はなぜ問題になるのか [絵文録ことのは]
 まぁすっかり旬の過ぎた話題なのですが、このブログではトラックバックネタに「旬」などないわけでして。
 
 トラックバック文化衝突の問題においては、それぞれの文化圏(スパム文化圏を除く)を尊重し、干渉しなければいいという意見が、大勢を占めたように思えます。
 関連仲間文化圏の住民は、その文化圏内のみでリンクの無い‘関連記事’のトラックバックを送りあって喜んでちょーだいッ! 
 ……で済めばよいのですが、問題なのは、関連仲間文化圏の住民の中には、相手の記事をロクに読みもせず、迂闊にも言及リンク文化圏の住民にまで検索トラックバックを送りつけて、揉め事の種になる……というのがむだづかいにっき♂:トラックバックの文化衝突についての概要なワケですが、コレについての補足。

 関連仲間文化圏の連中、並びに検索トラックバック容認派は、トラックバックを送りあっている本人達が喜んでやっている事なのだから、良いのではないか? という人もいます。
 彼らが自分の仲間内で馴れ合いトラックバックを送りあう事に対しては、僕も文句はありません。
 困るのは、それが「楽しいトラックバックの使い方ですよ」と称して、関連仲間文化圏勢力の拡充を謀るデマゴーグに利用される事なのです。
 
 アンチユートピアSFよろしく「関連仲間文化圏が、ブログ界の大モンゴル帝国となった」としましょう。
 その世界では、何かブログエントリを書くたびに、同じ語句を用いる他者のブログを探し出し、手当たり次第にトラックバックを送りつけるのが「常識」です。
 そうしてトラックバックを送る事に対し、何の罪悪感もありません。みんながそうしてる世界なのです。アニメやコミックの感想を書き、同じ題材を扱っているブログに対してトラックバックを送りつけている感想系ブロガーにとっては、まさに夢のような世界。
 どんなに検索トラックバックを使っても、コうるさいマツナガ(仮名)とかタダ(仮名)とかエチゴヤ(仮名)とかに顰蹙をかう事もないのです。
 何か記事を書くたびに、トラックバック送りまくりです。もちろん、多くの人が記事にする傾向が高い語句を使った記事については、トラックバックがじゃんじゃんついたりします。
 関連仲間文化世界のトラックバックというのは、極論ではこういうものでしょう。
 こういう文化が拡がるのは、ブロガーにとっては幸福な事なのでしょうか?

 僕は今現在「トラックバック」というカテゴリで、69もの記事を書いています。この記事をあわせると、70です。これ以外にも「トラックバック」という単語を用いているものはいくつもあるでしょう。
 一方、gooブログ検索で「トラックバック」をかけると35万件以上のヒットがあります。
 関連仲間文化世界では、僕が書いた「トラックバック」カテゴリの記事から、35万件のブログエントリに対してトラックバックを送りつける事が許容されます。35万×70=2,450万件のトラックバックを送っても、それがスパム扱いされません。
 その反対に、僕の書く「トラックバック」の話題にも、コレと同じ数(というか、この記事を書いた以降に発生する、「トラックバック」や他の検索単語に該当するブログの数)が送られてくる事になります。もちろん、全員が送ってくるわけでは無いでしょうが、関連仲間文化世界では、こういうことが起きてもおかしくはないし、誰もその事を疑問には思わないのです。「同じ話題を扱っているからいーじゃん!」
 しかし考えるまでもなく、2,000万件ものトラックバック送信元の記事を読むはずがありません。
 Permalink を開くたびに、その膨大な数のトラックバック欄を表示させる為に異常なトラフィックを生み出し、現実世界のYahoo!ブログも真っ青になってしまうような重いウェブサイトを、一体誰が好んで読むというのでしょう?
 読むはずがありません。
 そういうトラックバックには何の意味もないからです。
 欲しい情報は、自分で検索をかけて見つける、これがインターネットというものです。
 自分の記事に対して言及しているものを、検索サービスだけで見つけるのは大変だし、自分はリファラで分かっても、閲覧者には分かりにくいから、それを簡単且つ明確に出来る機能、それがトラックバックであるはずなのに、検索サービスで「その情報を求める人が自分で調べる事が出来る」ものの代替手段として使われる事には何の意味もないのです。

 ちゅーか、単純にうざい。
1984年1984年
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