水灯り

数年前から、熊本市で恒例になっているイベント。

「みずあかり」

熊本市の繁華街から、熊本城にかけて、
竹を使ったモチーフに、蝋燭を灯して愛でるイベントです。

熊本城の長塀前の川面にも、たくさんの灯りが入り、
さながら、川面に下りた、天の川のようです。

合計５万４千ほどの、
暗闇に揺らめく蝋燭の灯りは、
なかなか幻想的であります。

街は、
この灯りのイベントを、
いつか、ルミナリエやランタンフェスティバルのような
お祭りにしたいと目論んでる様子もありますが、
なぜか、最初から仕組まれた祭りというのは、
なかなか盛り上がらないというのが、世の常で…

ルミナリエは、祈りの心から発生し、
ランタンフェスティバルも、元々、長崎の華僑の間で行われていた
旧正月のお祭りだったし。

こんな下世話なことを考えている私のすさんだ心にも、
蝋燭の温かい光は、ユラユラと揺らめいて。
夫とふたり、川面を眺めながらそぞろ歩いていたら、
少しだけ、心が浄化されたような気がした、
秋の夜でありました。