辛夷咲き矢沢宰の詩集解く

　　　　　


　　　　　辛夷咲き矢沢宰の詩集解く

　　　　　辛夷咲き「北国の春」口ずさむ


　　　　　


　　　　　香にほふ媼の袖や幣辛夷



千昌夫の「北国の春」を口ずさむ人はきっと多いと思います。

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浅蜊の柄は神の記した音符

　　　　　


　　　　　伸びてても浅蜊の舌の素早さよ

　　　　　浅蜊汁ゆめはたちまちセピア色



　　　　　

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猫の別れの挨拶

外へ出かける時　まるで
どこか遠くへ行ってしまうような
永遠の別れのような
「元気でニャア」
「行くからニャア」
とでも言うように　
必死な面持ちをして鳴くことがある
いつになく真剣に　しつこいくらいに

あれは何と言ってるのだろう
数時間後には
何にもない顔して帰って来るくせに










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春メール

　　　　　


　　　　　慣れぬ手の老いて浮かるる春メール






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大あくび

　　　　　


　　　　　猫のどか景色まる飲み大あくび





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