《 キャラクター&キャスト 》
創造主の娘 : スミレ / 現在分身を地球に派遣! / 石原 さと〇
( 極秘情報 / 彼女は自分の宇宙を創造中なのだ!)
十和田湖 : 神の光玉の守護神 : 大山津見神 / 境 正〇
円座の龍 ( 筒状花火付き ) / ジャン ・ レ〇
円座を知らない方は下記のサイト参照。
http://www.shinguya.com/enza.html
うさぎの妖怪の肉ポケットの中は、ねずみのぬいぐるみです!
キャスト / キャサリン・ゼータ・ジョーン〇
うさぎの妖怪 : 信造 : 作者 / 伊藤 敦〇
( 推奨BGM )
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
クラリネット協奏曲イ長調 K. 622
クラリネット:レオポルト・ウラッハ
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
さて~~、空中であたくし一人じゃなくて一羽!
いつまでもこうしている訳にもいきません 。
そろそろ戻るとしましょう。
・・・が、しかし戻るって何処へ?
何処だあそこは、土門家。
十和田湖なら、別に地球上何処に居たって来れますけど・・・
もももも、もしかして、物凄い失態をやらかしたのでは?
住所知らないぞ ・・・
「 超接近! 恐怖の花火見物 」 の後、
気絶して気付いたら土門家の前に居たんだから、
住宅街としか知らない。しっかし、気絶するとは情けない。
もしかして、土門拳三とか剣三郎とかいたから、
山形県の酒田市じゃないのかな?
あの、土門 拳、ていう人御存知です? 写真家の。
あの人の写真は凄いですよぉ~。
でも、あの家の人達、ず~ず~弁じゃなかったし、
いやっ、ず~ず~弁は内陸地方で、酒田の辺りは違った。
んだのぉ~、とか言って・・・あっ、いや失礼。
山形の皆さん御無沙汰しております。
とにかく、標準語で大きなビルが見えたから大都会です。
多分東京の純日本家屋 ・・・ですよね?
あ、あの~、もしかして御存知では?
私、たまに気絶して知らないことが結構御座いまして ・・・
そのぉ、教えて頂くと有り難いのですが ・・・
あ、いえ、ただとは申しません。
私、一日ペットとして伺います。
駄目か、人には見えないんでした。
では今日の夜、あなたの夢に出て夢の共演とか、ぷっ、如何でしょう。
そんなので宜しければ・・・えっ、いいですか。
やっぱりそう言って下さると思いました。
では私、この大きな耳をすましておりますので、
土門家の住所を念じて下さい。
はい、どうぞ・・さあどうぞ・・何か目印は?
気合を入れてもう一丁 ・・・
助けて下さいとか、スミレ様にお頼みするのは、ちょっとまずいので・・
あなたもお分かりになるでしょう ・・・・
空の上で何やってんだ僕 ・・・
《 あ、あ~これ、もし ・・・ 》
まさか、あなたの声が聞こえた。
いや、後ろでどなたかの声が ・・・
私は、ゆっくり後ろを振り向いた。
あれえ、水戸黄門?
「 あの、どちらさまで御座いましょう?
アアッ、もしかして大山津見神様でいらっしゃいますか?」
《 おおーっほっほっほっほっほぉ~、御名答。
わしがさっきの鬼雲、大山津見神である!
この衣装は、たまにはいいかなと思ってな。むふふ ・・・
ああ~コスプレとか申すなコスプレとかぁ ・・・・
それに言っておくが、この印籠には葵の御紋は無いぞ~。
ほれ、神の御紋は十字と決まっておるでな。
それから、さっきの忌々しいヘリの残骸を空き地にばら撒いたのは、
十和田湖を汚さない為の配慮じゃ。全く、世話ばかり焼かせおって ・・・
ところで、おぬしが信造じゃな。
どれどれ、ちこう寄りなさい。》
「 は、はい。お初にお目に掛かります。
全く以って光栄の極みに御座います。」
《 おお、そうかそうか。ん~しかしおぬしはちっこいのお。
その割りに耳は長いかな。ほほお~なるほどなるほど・・・》
「 あ、あの、耳の中を、く、くすぐったいでごさいます。グヒッ。」
《 ファスナーは付いておらなんだな。スミレ様のおっしゃる通りじゃ。》
「 そっ、それは、ないと思いまする。」
あっ、そう言えば鏡で自分の背中見た事ないんだった。
《 よく出来ておるのお、流石は大黒天様じゃあ。
この毛並みの色艶が何とも言えんわい。
きめ細やかな白い毛を光に透かすと、
七色に輝いて見えるわ。う~む。》
「・・・お、恐れ入ります。」
《 おぬしに言っているのではないわ。
ふむふむ・・・この皮膚は良く伸びるのぉ。
着心地はどうじゃ?》 ほ、ほっぺやあは、ちょっと・・・
「 は、はい、それはもう何の違和感も無く、快適そのもので御座います。」
《 そうであろう、そうであろう。
何よりは、そのペンダントと腕時計じゃ。実に見事じゃあ。
ここは、わしからも何か贈り物をせんといかんのお。》
「 あ、いえいえ、勿体ないことで御座います。」
《 まあまあ遠慮せんで。おお、そうじゃ。これなんかどうじゃ。》
すると、小さくて真っ赤な、ざざっ、座布団が僕の体の下に ・・・
《 むふふふ、ピッタリじゃ、一片が八寸の赤い座布団じゃ。
おまけで、神の紋章を四隅に付けてあげたぞい。金糸でな。
白と赤で、めでたいのお。
それに、ここは日本じゃから、空飛ぶ絨毯というのも不似合いじゃ。
だから、空飛ぶ座布団! こりゃあ~受けるぞい、スミレ様に!
あっぱれ、あっぱれ、大黒天さっまにっも受っけるぞい~♪
で、どうじゃ、座り心地は?》
大山様は、左手に扇子をパタつかせておっしゃいました。
「 それは勿論最高に御座います。
このような物を賜われるとは無常の喜びに存じまする。」
《 おお、そうかそうか。それは良かった。
でな、その~気になるんじゃなあ。
スミレ様の評価なんじゃがあ~、おぬしは何点と見るかの?
無礼講じゃあ。遠慮はいらんぞ。》
「 そそそそ、そんな、大それたことなど私、とても・・・」
《 良いと申しておるに。》
「 そうおっしゃいましても・・ん?
あの、何故ぇ、小声なのでいらっしゃいますか?」
《 大声なら、おぬしも言い難いじゃろ。それにわしも恥ずかしいでの・・・》
「 そういうものでございますか?」
《 そういうものなのじゃ。ほれ、わしの耳に。》
「 了解致しました。」
《 よく聞こえんぞ。》
「 これは、失礼を致しました。」
《 でぇ、どうなのじゃ。》
「 はあ~~、ん~~。スミレ様は ・・・」
《 はよう、言わんか。》
「 よ、四十点位で御座いましょうか?」
《 四十点はきついのお~。そんなものかのお。》
「 恐らく、相当厳しい採点になるものかと存知まする。」
《 そうであろうのお~。》
「 もう少し、座布団に工夫が必要と思いまする。」 えっ、おう?
《 おお、ど、どうするのじゃ、それは。》 あ、あの私は、うぶぶ。
「 それはですな。これを、あ~してこ~して、こんなもので如何でしょう?」
《 それはまた、面白い趣向じゃのう。おぬし只者ではないな。ふふ~ん。》
「そうで御座いましょう。むふっ ・・・ あああ、お待ち下さい。
危険ですので今のは無しということで。」
《 なんじゃあ、急に? 言いだしっぺはおぬしじゃろうが。
可笑しな奴じゃなあ。
ん?・・スミレ様 ・・ははあ ・・おお ・・・それは ・・
ほほほほ、ではお待ちしておりまする。
おいっ、信造。今スミレ様から御連絡があってな、
直ぐお出ましなされるそうじゃから、しゃんとせい、しゃんと。》
「 はは、はいっ、畏まりました。」
こりゃあ、あかん、いかん、あかん、いかん・・・
《 だあ~まらっしゃい! 気持ちは分かるが落ち着かんか。戯けが。》
う、うひぃ~~
「 はい、申し訳ございません。」
うう~、ん、ん? 空の彼方から ピユ~~ッ と、
金龍のお姿でお出ましで・・御座いますが、どうしてでしょう?
《 おお、お久しぶりですな、大山殿。》 あれっ、男性の声が・・・?
《 ほんに、御久しゅう御座いまする。
しかし、随分と金属っぽい龍体でいらっしゃいますなあ。》
あ、そう言えば大山様のおっしゃる通り、金属だ。なんでかな?
《 よく思い出して見られよ。天の岩戸を開いた時の私の姿を ・・・》
《 おおっ、そういえば ・・・ あっ、もしかして、あの神々が絶賛した髪型の「髪飾りの龍」で御座いますな。
とすれば今スミレ様は、後ろをお向きでいらっしゃるということで・・・》
《 御名答で御座いますよ。大山殿。》
ギョギョギョギョ~~~~~ン!
右端の「髪飾りの龍」、 実にしょぼくて大雑把であります。
何故なら、面倒なのでこれ以上細部を描くのは断念致しました。
この黄金製の龍は、スミレの意思でどのようにも動きます。
龍が両手に持っているのは、下記図の「天意の杖」です。
この杖も未完成で、赤青2種類の螺旋表面に
アジチ文字が彫り込まれるデザインとなります。
ちなみにアジチ文字は、モーセの十戒石に彫り込まれたもので、
ヘブライ文字とも共通点が多いのです。
詳しくは、「超図解」 竹内文書 Ⅰ/高坂和導 編著 徳間書店
でお確かめ下さい。
これらはインクスケープというフリーソフトでの作成です。
むむっ、龍の口からスミレ様の御声が・・・
あああ、そう仰せになると、
金龍の龍体の途中から真っ二つに切り裂くような光が走り、
そのまま左右二体に別れてかっ、髪の毛になり、ひえっ、
徐々に途中で交差をし、尻尾の先がスミレ様の後頭部に繋がった。
《 おおおおお~~、ぶはあ~~っ!》
「 おおおおお~~、ぶはあ~~っ!」
あれっ、大山様と妙にハモって仰け反った。
改めて見ると後ろ側は凄過ぎる。
お口あんぐりであります。
《 ほほほほ、いいハモリ具合ですこと。》
振り向かれたスミレ様がおっしゃいました。
すると、大山様に何やらゴニョゴニョと言霊で耳打ちを・・・
それで、わたくし判決を待ちます ・・・ ゴオ~~ン。
《 ・・・おほほほ、それはそれは、ところで大山殿。
ミカエル殿は二十五点でしたが、大山殿は五十点で御座います。
いやはや、龍を模った円座を信造に授けるとは、
ほんに粋な上にユーモアが効いて御座りまするなあ。
しかも龍の口に銜くわえているものが筒状の花火とはプッ、
これでは、まるで鼠花火ならぬ龍花火では御座りませぬか。
もう可笑しくて堪りません。
それに、この点数はおちょい様と同じですから、
誇りに思われて宜しいですぞ。》
《 おほ~~、そこまで御喜び頂けるとは、
わたくし無常の喜びに存じまする。
くう~~、良かったな信造よ。実はスミレ様、これはですな。》
あたあ~~
《 のおのお、細かい事はともかく、わたくし早く空飛ぶ龍の円座花火を
見たいのですが、宜しいですかのぉ?》 ・・・ いえいえ
《 勿論で御座いますとも。
しかし、この者はよっぽど回るのが好きと見えますなあ。
ところで、点火はどうなさります?》
キターー!・・・蘇るトラウマ!
《 大山殿、実はこの者は花火が大好きなのじゃ、
じゃから他の者には着けさせんと思いまするぞ。のう、信造。》
「 ぎょ、御意に御座います。
もう是非ともわたくしに着けさせて下さいませ。」
《 おっほほほほ、こりゃあいいわい。
物好きにも程があるというものじゃあ。
ただ、見方を変えれば怖いもの知らずとも取れなくも無い。
まあ、侍の末裔だから勇猛なのは当然なのかな?》
《 その通りで御座いますぞ大山殿。 あ、そうそう信造よ。
ほれ、おぬしのお腹のポケットに
点火装置が入ってある筈だから、探してみよ。》
「 ぽぽぽぽ、ポケットぉーで御座いますか?
はあ? お腹を ・・・そんなものは元々ありませんがって?
あああ、ありました。
ええ~、てて、点火装置らしき? ん?
ねずみのぬいぐるみ?・・・が御座いました。」
エエ~ッ、何これ?
《 何と、先程はポケットなど見当たりませんでしたが、
流石に大黒天様で御座いまするなあ。》
《 で御座いましょう。それで、その点火装置の商品名は、
「 点火でチュウ!」 なのですよ。面白いでしょう。
むぷっ、ではさっそく点火を心置きなく、信造よ分かっておろうな。》
と、とっても優しくおっしゃいました。
「 ははは、はい~。」 なんか震えが ・・・
しかし、この点火装置とは思えない白鼠のぬいぐるみが、
両手に石を持っていて? ど、どう使うのか? はて???
《 分からぬか? その鼠が持っている物は、火打石と火打金でな、
「点火してちょうだい、お願い。」 と カワユク 言って、
導火線に近付けるだけで良いのじゃ。簡単であろう。》 んなぁ~
「 ははは、はい。
では、かわゆく、て、点火してちょ~だい、おねがい!」
あ、すると僕より小さいから、
かなり小さい鼠のぬいぐるみの右手が上に動き、
左手に持った火打石目掛けて火打金が振り下ろされ、
擦れた瞬間火花が散った。
時代劇で見たのと同じだ。 カチカチッ、チュウ! わあ、喋った。
・・・ 後は導火線に近付けるだけだ ・・・ うぬぬぬぅ ・・・
《 ん~? はようせぬか。
それとも、またわたくしの手を借りると申すのか?》
と、スミレ様が急かされた。
「 め、滅相も御座いません。只今、すぐに・・・」
これ、点火した瞬間におっそろしく回転するんだろうな。
左回転で ・・・
カチカチッ、チュウチュウ!
おまえの名前はチカチュウとかどうだ? ・・・ チュウチュウ!
ハハハ、良かったネェ、はは ・・・
《 なんじゃ余裕か? それと~も怖気付いたかあ~あ?
( バリッ! ) 扇子を開いた音じゃ。
侍がっはあ、聞いて呆れるぞっほお♪
これで~は~、池の中のふ~な~じゃっ、はい鮒侍じゃ♪
ふなふなっはあ、鮒ははは ~ あ ~~ ヨオーーッ、パチン! 》
おうわっ!
と、まるで忠臣蔵 「刃傷(にんじょう)、松の廊下」 の場面、
憎々しい吉良の様な一人芝居でェ・・
一瞬で黄門様から吉良の衣装に代わっちゃったりしてぇ・・・ はあ
それで、つまり軽快な節回しの歌舞伎調でおどけて舞って歌われ、
扇子をパチンと御自分の額に当てられたのでありまするう。
もう、御見事と言う他御座いません。
当然、スミレ様は両手を叩いて 満点大笑い です。 くうう ・・・
私は焦りか血迷ったのか、変に閃きました。
・・・ カチカチカチ、チュ~ウ?
「 では、点火の前に辞世の句を一つ・・・
風さそふ~ 花よりもなほ我はまた~ 春の名残りをいかにとかせん~~!」
あッ、やな空気が ・・・ エ~~、チュ~ウ。
《 信造殿、全部盗作で御座いますな。
捻りも無いので三点ですぷっ、点が付いただけ増しであろう。
では心置きなく存分に。》
ああ、ささ、三点とは、あったあ。
行くかチカチュウ! カチカチ、チュウ~~!
「 お心遣い恐縮に存じます。腹が決まりました。
では、参ります。土門家にいざ出陣!あたたたたぁ!」
カチカチッ! チュウ!
ビシュウゥゥ~~~。 うわあ、一発点火ぁ~~!
皆様、固唾を飲んで導火線を見つめておられます。
ユゥ~~~ッ、バッ!!
ブシュシュシュッ、 ヒュルヒュルビュルルル ・・・・・
ブシュルルルル、 ビュルルルウウウ~~~ ・ ・ ・
「 あああぶ、まわまわ回って、はぶれれ、
コメントトトルル~、できん~まぁわせん! あひぃ~~・・・・」
《 うさちゃ~~ん。ぷぷ、もう土門家の住人から目を離しちゃ駄目よ~。
ヒュウルリ~、ヒュウルリ~~ルラア~~♪ 》
《 回って回って何たらかんたら、う~う、ううう~♪ ・・・
で御座いましたかな?
しかし、良い飛び具合ですなあ~。ガメラみたいだ。
はらら、本物の竜巻になった。回り過ぎじゃな、むはは ・・・》
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