もしもし、俺だけん
だ、か、ら。
電話の一言目から「俺っ」て誰だよ!アンタ昭和の亭主関白か!
と、声を聴けばすぐ誰か判る相手に
その日-1992年の、とある6月-も心の中でツッコミをいれていた。
四谷コタンで初ライブ、7月2日。よろしくううう❤️
いや、あのですね。先約があるんです。
前にも言ったけどその日は東京経済大のラテン音楽愛好会(ラテ音)の
サマーコンサート{サマコン)があ . . . 本文を読む
翌日 午後の2時か3時ころだったか
アパートのプッシュフォンが鳴った。ちなみに留守電機能もナンバーディスプレイもなかった時代。
椎名君? 俺だけん。
いやいや、俺ってだれよ・・と思いながらも、電話口の向こうにいるのは、夕べコタンで一緒に飲んだ彼だとすぐわかった。
彼は武蔵境からそう遠くはない街のアパートに住んでいる
ただ僕は中央線、彼は西武線 お互いの最寄り駅を直通では移動できない位置関係 . . . 本文を読む
まあ飲みなよ↓飲め飲めー↓飲め。↓・・ん。(無言で瓶を差し出し目線と顎でこちらのグラスを指す)彼の僕に対する酒の勧め方は四谷コタンに居た僅か2時間と、コタンから四ッ谷駅に向かう途中にある、「つぼ八」で過ごした合計4時間前後の間に結構な速さで上記の通り進化を遂げていった。帰り際、店の前で何故彼が僕にヘッドロックをしたのかは覚えていない。覚えているのはそれが絡み酒やワルノリといった感じの悪いものではな . . . 本文を読む
東京に行きたかった。
ギターを弾きながら歌う人になりたかった。
お店で演奏する人になりたかった。
大学進学の目的はそれだった。 入学一週間目に「宮入恭平」という人に出会い
圧倒された。
その近寄りがたい存在が 自分の中で割と気軽に演奏を観に行き、挨拶出来るる人
になるまで 約1年掛かった。
観に行く先は ライブハウス。
ライブハウスは 酒を飲む場所。
そして 狭い場所だ。
隣 . . . 本文を読む