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ひとりごとです

小野田史宜 「今夜」

2021年08月12日 | 読書

小野田史宜 「今夜」


久々の小野寺史宜。
 
同じ夜の出来事を4人の目線からそれぞれに語る。
その日4人とも「月は出ているかな」と気にするのだが、出ていたかどうかは覚えていない。
 
「月はどっちに出ている」という映画の「道に迷ったら月を見れば方角が分かる」という言葉を思い出した。
 
4人とも長く迷いの中にいる。
夜になり、更に周りが見えなくなると混迷が極限状態に達し、衝動的に悪い選択をしそうになる。
正しい方向に導いてくれる「月」のような存在の人も実は周りにいたのだが、気づいていなかったのだ。
 
次の日の朝は、闇から解放された希望と私は受け止めた。
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