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三浦しをん 「ののはな通信」

2021年08月09日 | 読書

三浦しをん 「ののはな通信」


一気に読了。
三浦しをん作品の中で1番好き。
 
「野の花通信」かと思ったら、のの・はな2人の女子高生の往復書簡集だった。
 
LINEはおろかメールもない時代、投函された手書きの手紙や授業中に回したメモの記録。
手紙のやりとりは大学時代まで続き、20年のブランクの後、メールで再開される。
 
高校生の頃は頼りなかったはなが逞しく自立する女性になっていく様子、日本人には現実味の乏しい遠い国の内戦、勝者は常に勝ち続ける社会の仕組みなどが、昭和天皇崩御や東日本大震災など時代のうねりと共に綴られる。
 
かけがえのない出会いであった。
 
2019年度、河合隼雄物語賞受賞。
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