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宮下奈都 「誰かが足りない」
「ぼくを探しに」や「ゴドーを待ちながら」のように、自分の中の欠けたピースを探し続けたり、会えない誰かをずっと待ち続けたりすることは誰にでもある。
missの感情が漂う短編集。
そばにいなくて淋しい、不完全であることが落ち着かなくて切ないけれど、不完全であることは魅力なのではないかと思った。
「足らない何か」を埋めるために依存症になる道もあるけれど、この本の登場人物たちは美味しいと評判の、なかなか予約の取れないレストランに向かう。
登場人達達を慈しむように描き「足らない」ことの美しさを追求していたように思えた。
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