パイロのフライキャッチャー。以前作ったホーカーフューリーの仲間。かれこれ50年以上前のプラモデルだが、最近東欧のメーカーが恐ろしく凝った、高価なキットを出すまでは唯一の製品だった。ロバートテイラーさんの箱絵とも相成り、今でもそそられるキットだ。そもそも、インパクトと言う会社が出したキット。出来が良かったせいかパイロ、ライフライク、リンドバーグと流れ流れて売り続けられた製品だが、当然、今や絶版なので悪しからず。
と、持ち上げては見たが中身は大昔のプラモデルなので、それなりに手間暇、工夫、忍耐、諦め等が沢山有った方が良いね。正直、少し、くたびれた。資料はネットとプロファイル。ただ、現物は残って無いので色付きの写真は鵜呑みに出来ない。
一番苦労したのはやはり脚柱。見て通りのやぐら組で、(太目なのだが)細い、脆い部品をだましだまし組んで、直角垂直を出すのは一苦労だった。私は、当然折ってしまったりが有ったので一層大変だった。アフターパーツなんか無いし。
次に呻吟したのはエンジン。ジュピターエンジンは鳥の巣のような印象でプラモデル向きではない。更にフライキャッチャーはこれが剥き出しで付いていて、らしさを醸し出している。キットのエンジン、前側は年の割には頑張っていて、まー良いかなのだが後ろの吸気系と排気系のパイピングが無くて非常に寂しい。古いから、で、そのままでも味わいはあるのだが、つい色気が出てしまい一苦労。吸気マニフォールドはスクラップパーツ(多分何かのエンジン部品)排気管は1mmの電線(タミヤで売っている奴。単線だったら良かったのに。)の撚り芯を抜いて単線を仕込んで作ってみた。少なくともごちゃごちゃ感は出せたと思う。しかし、乱暴な排気系だ。
キャバネストラットはきっちり組めるように前後一体化してあるが繋ぎの部分の整形が大変そうだったので切り刻み、胴体部を綺麗にしてから組んだ。
張り線は黒テグス0.8号。やりたくなかったが目立つので頑張ったエルロン操作ケーブルはウイングナットで売っていた伸びる糸(多分ゴム系)Fine。これは、軽く張って固定してから、伸ばしてクォードラントに掛けられるので意外に使いやすかった。
デカールは当然別売品(モデルアライアンス)。グローリアスの搭載機が有名なのだが黄色のバンドはニムロッドが有るので渋めなこれに。
伊達にフェアリーを名乗っていない奇妙な形の飛行機なのだが、飛ぶにも着艦するにも非常に扱い易かったそうだ。尚、胴体に付いてる機関銃、当初、右側は手が届かなく操作出来なかったとの事。やっぱり、フェアリーだな。
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