笑いごとではないけど、どこかおかしく、せつないマルチの思い出。
「俺ね、5年以内に起業して年収1000万超えるから。」 ――機械
マルチ商法に関する俺の体験談を書く――sunomononanoの日記
浄水器にもベンツにも興味のないわたくしとしましては、俺もマルチに誘われた!とか体験談を書こうとしたけど、知り合いとか昔の同級生からマルチとか宗教に誘われたことって一度もないですね。
実は中学までの俺の一番の親友が、家に白い仏壇のあるお家の人だったり、幼稚園のときに家族で仲良くしてた子の家が例の「輸血ダメ、絶対」系だったりしたんだけど、俺のとこには全然勧誘しにこなかったぞ。どういうことだよオイ。もっとも、そいつ自身は真面目な信者ではなかったようではあるが。
もしかして俺がカネ持ってないから誘ってもムダだと思われてたのか?それとも狂信者は狂信者を避けていただけなのか。
そんな宗教マルチどころか、今や街頭のティッシュ配りも募金野郎もエウリアンも俺様には道を開ける。こないだなんか道歩いててヤクザっぽいヒトとぶつかりそうになったけど、「あぁっ、すいません」とか先に謝られた。どんだけ怖いんだよ俺。
そんな俺は頻繁にファミレスや喫茶店に行くのだが、土地柄からか隣の席でなんらかの勧誘とおぼしき行為をやっている現場に出くわすことがよくある。
そういう場面に遭遇すると、心の中で「うはマルチ!悪徳商法!エウリアン!詐欺師乙!!借金漬け!人生終了!んひっんひっ!」とかワクテカしながら、喪黒福造とかリップヴァーンみたいな顔してニッヤニッヤしてます。
隣の席で犠牲者相手にひたすらオノレらの組織の素晴らしさを力説していた狂信者どもも、隣で喪黒みたいなのがニタニタしてるとさすがに気になって仕方ないのか、次第にそわそわし始め、しまいにゃ「場所…変えましょうか…?」とか言って出て行ったYO!
さすがの狂信者どものマニュアルにも「隣に別の狂信者が来たらどうするか?」という項目は無いようだな。
だけど反対側のテーブルに居た無関係の母子も脅えた顔して出て行っちゃったYO!
有象無象の区別無く、客を追い出しちまったぜ。
ともかく、最近でもそうなのか知らないけど、マルチとかネズミ講というのは、一度潰れても創設者一派はとことんあきらめずに何度でも別の組織を作ってまた親会員となってマルチを始めるから始末が悪いんだな。
以下に記すのは、以前によくあった勧誘のやり方で、もしかしたら常識かもしれない。が、知らないとこんなのでも簡単に引っかかったり、あるいは引っかかりそうになって時間を無駄にするばかりか不愉快な思いをするかもしれないので書いておくことにする。
■二十歳になった途端にかかってくる、「○○君、居ますかぁ~!?」の電話
今でもそうなのかは知らんが、昔は二十歳になった途端、実家に突然「××ですけど、○○クン、いますかぁ?」(←馴れ馴れしい口調・「××」はありがちな苗字)な電話が頻繁にかかってくるようになる…というのがあった。
なんで二十歳になった途端かというと、本人だけで親の承諾なしに契約できるようになったから。
これ、単なるカードやらどっかのリゾート会員権(今はこれは無いな)の勧誘だったりする場合もあるけど、中にはオレオレ詐欺と同じで、勝手に昔の同級生とか知り合いだと勘違いさせて、「とにかく話したいことがあるので」の一点張りで近所のファミレスとかファーストフード店に強引に呼び出そうとしてくるやつもいる。だいたいそういうのはマルチとか宗教系が多かったらしい。
ちなみに私の場合、名前がかなり特殊(漢字は普通だが特殊な読み方をさせる)ので、知らない人はほぼ100パーセント名前の読みを間違える。なのでニセ同級生ならほぼ確実に見破れる。
俺はめんどくせえから、本人が出てるのに、いつも「居ません。ガチャ。」だったけどな。
■最大のセキュリティホールは、実家の親
最近は親世代も用心深くはなってきてはいるが、特に子供が進学校とかそこそこ有名な大学へ行っている場合、心のどこかにある「吹聴したい」という心理を巧みに衝かれて個人情報をべろべろ引き出されてしまうことがある。
相手が同級生を名乗って、さらに共通の友人の名前まで知っていると気を許すのか、相手の問われるままに個人情報をサービスしてしまうことが多い。
この手のソーシャルエンジニアリングには、「自分では頭がいいと思っている人」ほど簡単にひっかかる。
こうして、詐欺師は元々入手している名前、出身校と卒業年次等の基本情報に加えて、学部やクラスなどの細かい情報を収集して個人情報の確度を上げていき補完する。そしてさらなる勧誘に使用されるんだな。
■携帯の普及で、本人が直接ターゲットに
携帯の普及以前は、ソーシャルのターゲットは主として実家であり、まず実家の電話での水際作戦である程度詐欺師達の浸透度を知ることができた。が、今や携帯電話により、実家を通さずとも詐欺師達はターゲットにホットラインをつなげるようになった。つまり、一度本人の連絡先を教えたが最後、家族の知らぬうちに本人が集中的に追い込みをかけられて、家族も知らないうちにマルチや宗教にキャプチャーされてしまっている場合がある。
そういう、実家とも連絡をとっていない若者は、孤独だったり鬱屈していることが多く、彼らを狙う詐欺師達が餌として持ち出すのが、彼らが求めている「友達」だったり「成功」だったりするわけだ。
まさに「ココロのスキマ、お埋めします」ってやつだ。
■世の中にこういうものがある、ってことを早いうちに教えておけ
マルチや宗教にハマるのは勝手だが、最初からこういうものがある、ということを知っていれば、「必ず儲かる」式の物言いがおかしいということはJKで分かるようになるはず。
その点で、過去の膨大な蓄積があるネットの情報はかなり有効だ。
■「架空のニセプロフィール」を作っておけ
とは言え、「しゃべりたくてしょうがない、おしゃべりな親」に詐欺師相手に個人情報をしゃべるなと言っても無駄である。
そこでだ、架空のウソんこプロフィールを作っておいて、詐欺師相手に発動させればよい。いいですか、ウソをついても良い相手の一つが詐欺師共です。
番号は奴らの天敵、消費者センターとかにしておくとグッド。住所は警察署とかでよかろう。
詐欺師共、自ら虎口に突撃せよ。
■詐欺師相手に「失礼」「悪い」は存在しない
気の弱い、人のいい人ほど、「むげに断っては失礼では…」「相手を傷付けてしまうのでは…」などと遠慮してしまい、結局はグズグズと相手の言うがままにされてしまったりする。
違うのだ。
電話に出ない、ガチャ切り、アポの約束してもすっぽかし、ファミレスの机を乗り越えての前進脱出は、詐欺師相手には全然失礼ではない。
たとえ相手がかつての同級生だったとしても、もはや彼らは自らの判断力を喪失した信者であり、死人も同様である。私の前を死人が歩くなど許すものか。
まさに、マルチは、宗教は、人間を破壊する。
ばかりでなく、引き込まれた周囲の人の人間関係まで破壊し、時間も奪う。
あ、そういえば最近出た某ムウェイに関する本がありえねーくらいにすんげー売れてるみたいですね。
なんか組織的なアレが起きてるんですかね?
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「俺ね、5年以内に起業して年収1000万超えるから。」 ――機械
マルチ商法に関する俺の体験談を書く――sunomononanoの日記
浄水器にもベンツにも興味のないわたくしとしましては、俺もマルチに誘われた!とか体験談を書こうとしたけど、知り合いとか昔の同級生からマルチとか宗教に誘われたことって一度もないですね。
実は中学までの俺の一番の親友が、家に白い仏壇のあるお家の人だったり、幼稚園のときに家族で仲良くしてた子の家が例の「輸血ダメ、絶対」系だったりしたんだけど、俺のとこには全然勧誘しにこなかったぞ。どういうことだよオイ。もっとも、そいつ自身は真面目な信者ではなかったようではあるが。
もしかして俺がカネ持ってないから誘ってもムダだと思われてたのか?それとも狂信者は狂信者を避けていただけなのか。
そんな宗教マルチどころか、今や街頭のティッシュ配りも募金野郎もエウリアンも俺様には道を開ける。こないだなんか道歩いててヤクザっぽいヒトとぶつかりそうになったけど、「あぁっ、すいません」とか先に謝られた。どんだけ怖いんだよ俺。
そんな俺は頻繁にファミレスや喫茶店に行くのだが、土地柄からか隣の席でなんらかの勧誘とおぼしき行為をやっている現場に出くわすことがよくある。
そういう場面に遭遇すると、心の中で「うはマルチ!悪徳商法!エウリアン!詐欺師乙!!借金漬け!人生終了!んひっんひっ!」とかワクテカしながら、喪黒福造とかリップヴァーンみたいな顔してニッヤニッヤしてます。
隣の席で犠牲者相手にひたすらオノレらの組織の素晴らしさを力説していた狂信者どもも、隣で喪黒みたいなのがニタニタしてるとさすがに気になって仕方ないのか、次第にそわそわし始め、しまいにゃ「場所…変えましょうか…?」とか言って出て行ったYO!
さすがの狂信者どものマニュアルにも「隣に別の狂信者が来たらどうするか?」という項目は無いようだな。
だけど反対側のテーブルに居た無関係の母子も脅えた顔して出て行っちゃったYO!
有象無象の区別無く、客を追い出しちまったぜ。
ともかく、最近でもそうなのか知らないけど、マルチとかネズミ講というのは、一度潰れても創設者一派はとことんあきらめずに何度でも別の組織を作ってまた親会員となってマルチを始めるから始末が悪いんだな。
以下に記すのは、以前によくあった勧誘のやり方で、もしかしたら常識かもしれない。が、知らないとこんなのでも簡単に引っかかったり、あるいは引っかかりそうになって時間を無駄にするばかりか不愉快な思いをするかもしれないので書いておくことにする。
■二十歳になった途端にかかってくる、「○○君、居ますかぁ~!?」の電話
今でもそうなのかは知らんが、昔は二十歳になった途端、実家に突然「××ですけど、○○クン、いますかぁ?」(←馴れ馴れしい口調・「××」はありがちな苗字)な電話が頻繁にかかってくるようになる…というのがあった。
なんで二十歳になった途端かというと、本人だけで親の承諾なしに契約できるようになったから。
これ、単なるカードやらどっかのリゾート会員権(今はこれは無いな)の勧誘だったりする場合もあるけど、中にはオレオレ詐欺と同じで、勝手に昔の同級生とか知り合いだと勘違いさせて、「とにかく話したいことがあるので」の一点張りで近所のファミレスとかファーストフード店に強引に呼び出そうとしてくるやつもいる。だいたいそういうのはマルチとか宗教系が多かったらしい。
ちなみに私の場合、名前がかなり特殊(漢字は普通だが特殊な読み方をさせる)ので、知らない人はほぼ100パーセント名前の読みを間違える。なのでニセ同級生ならほぼ確実に見破れる。
俺はめんどくせえから、本人が出てるのに、いつも「居ません。ガチャ。」だったけどな。
■最大のセキュリティホールは、実家の親
最近は親世代も用心深くはなってきてはいるが、特に子供が進学校とかそこそこ有名な大学へ行っている場合、心のどこかにある「吹聴したい」という心理を巧みに衝かれて個人情報をべろべろ引き出されてしまうことがある。
相手が同級生を名乗って、さらに共通の友人の名前まで知っていると気を許すのか、相手の問われるままに個人情報をサービスしてしまうことが多い。
この手のソーシャルエンジニアリングには、「自分では頭がいいと思っている人」ほど簡単にひっかかる。
こうして、詐欺師は元々入手している名前、出身校と卒業年次等の基本情報に加えて、学部やクラスなどの細かい情報を収集して個人情報の確度を上げていき補完する。そしてさらなる勧誘に使用されるんだな。
■携帯の普及で、本人が直接ターゲットに
携帯の普及以前は、ソーシャルのターゲットは主として実家であり、まず実家の電話での水際作戦である程度詐欺師達の浸透度を知ることができた。が、今や携帯電話により、実家を通さずとも詐欺師達はターゲットにホットラインをつなげるようになった。つまり、一度本人の連絡先を教えたが最後、家族の知らぬうちに本人が集中的に追い込みをかけられて、家族も知らないうちにマルチや宗教にキャプチャーされてしまっている場合がある。
そういう、実家とも連絡をとっていない若者は、孤独だったり鬱屈していることが多く、彼らを狙う詐欺師達が餌として持ち出すのが、彼らが求めている「友達」だったり「成功」だったりするわけだ。
まさに「ココロのスキマ、お埋めします」ってやつだ。
■世の中にこういうものがある、ってことを早いうちに教えておけ
マルチや宗教にハマるのは勝手だが、最初からこういうものがある、ということを知っていれば、「必ず儲かる」式の物言いがおかしいということはJKで分かるようになるはず。
その点で、過去の膨大な蓄積があるネットの情報はかなり有効だ。
■「架空のニセプロフィール」を作っておけ
とは言え、「しゃべりたくてしょうがない、おしゃべりな親」に詐欺師相手に個人情報をしゃべるなと言っても無駄である。
そこでだ、架空のウソんこプロフィールを作っておいて、詐欺師相手に発動させればよい。いいですか、ウソをついても良い相手の一つが詐欺師共です。
番号は奴らの天敵、消費者センターとかにしておくとグッド。住所は警察署とかでよかろう。
詐欺師共、自ら虎口に突撃せよ。
■詐欺師相手に「失礼」「悪い」は存在しない
気の弱い、人のいい人ほど、「むげに断っては失礼では…」「相手を傷付けてしまうのでは…」などと遠慮してしまい、結局はグズグズと相手の言うがままにされてしまったりする。
違うのだ。
電話に出ない、ガチャ切り、アポの約束してもすっぽかし、ファミレスの机を乗り越えての前進脱出は、詐欺師相手には全然失礼ではない。
たとえ相手がかつての同級生だったとしても、もはや彼らは自らの判断力を喪失した信者であり、死人も同様である。私の前を死人が歩くなど許すものか。
まさに、マルチは、宗教は、人間を破壊する。
ばかりでなく、引き込まれた周囲の人の人間関係まで破壊し、時間も奪う。
あ、そういえば最近出た某ムウェイに関する本がありえねーくらいにすんげー売れてるみたいですね。
なんか組織的なアレが起きてるんですかね?
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