次の「みんなの敵」はアスペルガーってことらしい。
「大阪市・家庭教育支援条例 (案)」
大阪維新の会 大阪市会議員団 平成24年5月
この中で、「第4章 発達障害、虐待等の予防・防止」に出てきた「発達障害」という言葉に唐突さを感じた人も多いだろう。
だが、現代の「改革派」政治家たちの多くは、次々と「みんなの敵」を設定し、そいつらに対する「現状に不満を持つ民衆」の敵意を煽り立て、それを自らへの支持につなげるという手法で勢力を拡大してきた。
例えば、公立大学の場合は「終身雇用に守られた高給の大学教員」への市民や学生の敵意を煽り立て、教員および事務職員の多くを有期雇用形態とするなどの「改革」を導入するなどの手法だ。
彼らが掲げる「みんなの敵」とは、決して社会の上部へと向かうことはなく、ときに「人権派」だったり、「在日」だったり、「ナマポ民」だったり、あるいは「公立学校の教員」だったり、「公務員(組合員・下っ端事務・あるいは警察以外の現業)」だったりしたわけだが、ここにきて、ついに「発達障害者」を次なる敵と認定することを露わにしたようだ。これは、各地の改革派首長のブレーン組織に名を連ねる(保守的な)教育関係者らの中に、こと発達障害を敵視している者がいるということの表れでもあるのだろう。
では、なぜ彼らは発達障害者を敵視するのか。
実のところ、彼らにとって発達障害がどういうものであるとか、そんなことは別にどうでもいいのだ。定義すらしてないし。
「なんだかよくわからない、話の通じない、空気の読めない、親や学校や企業や政府の言うことを聞かない連中」はぜんぶ「発達障害」であり、現代では学校や企業や政府からの号令一下、物事がすんなりと決まらないのは、どこにでも少なからず存在する発達障害者が上からの指示を阻害しているからなのだと言いたいのである。
これはまるで、ネットで「話の通じない、空気の読めない、文章のヘタクソな奴」が「アスペ」とレッテル貼りをされて罵倒されるのと同じノリである。
最近蔓延し始めている「発達障害者」への敵意、これは別にこの手の保守系教育関係団体関係者に限ったことではない。もちろん大阪市に限った話でもない。上記の条例案は埼玉での案をコピペしたものという説もあることだしな。
現代の企業において、「仕事が出来ない奴」「仕事が遅い奴」「仕事でミスの多い奴」「上の人間の言うことをきかない奴」「スケジュールを守れない奴」「上司が残ってるのに残業しないでとっとと帰る奴」「欠勤の多い奴」「繁忙期に休暇をとる奴」「言い訳の多い奴」「グズ」「のろま」「コミュ障」「とにかく空気の読めない奴」を十把一絡げに発達障害者認定し、組織に感染しないうちにひねり潰すのみ、と考える経営者はいっぱいいる。
いいや経営者だけじゃない。
こういうアスペ部下やアスペ同僚によって「足を引っ張られる」ことに我慢できない管理職や「意識の高い社員」は、実は多い。
ウソだと思うんなら「アスペルガー 部下 クビ」とかで検索してみるといい。話の通じない、仕事の出来ない部下やケアレスミスで周囲に迷惑をかけ続けるが何を言っても一向に改善の気配がない部下や同僚を一方的にアスペ認定して怒りと憎しみを募らせている人はいっぱいいる。
そういう人たちの中には少なからぬ割合で、このような「教育改革派」による「発達障害防止・矯正運動」を熱烈に支持する者もいることだろう。こういう「社会の敵」トレンドを拾い上げる嗅覚は、本当に見事だ。いじめのトリガーになる人々と同種のモノを感じる。
既に上記の「条例案」は強い批判にさらされているが、それでもなお、今後「我々の社会に巣くう発達障害者」というネガティブキャンペーンは勢いを増すと思う。アスペ嫌いはアスペが想像するよりもずっとずっと多いからな。口に出さないだけで。
では、発達障害の人々は自らカミングアウトして「改革派」を批判すべく立ち上がるべきなのか?
いいや、堂々と者や狂信者や福音派や絶滅主義者の前に出て行ってはいけない。それじゃまるでされる養豚場のブタだ。
連中は50年待ったのだ。今後10年やそこら待つことなど屁でもないだろう。彼らの前でカミングアウトなどしたが最後、胸にバッジを付させられ、再教育の要ありというカテゴリーに振り分けられる。だから絶対に自分がアスペなどと認めるな。命に関わるからな。
サリーアンテストだのアスペルガー診断だのは模範解答を暗記して引っかからないようにしておけ。新卒採用時に受けさせられる適性検査だのSPIだの性格判断だの、いろいろ種類はあるが、ぶっちゃけた話、ありゃあ全部「アスペフィルター」だ。面接も「アスペじゃないかどうかの確認」が大きい要素を占めている場合が少なくない。ごまかして突破しろ。
だいたい、今の時点で自分が発達障害だと認定されたところで、公共交通機関もタダにならないし、役所に就職優遇枠があるわけでもないし、ナマポにアスペ枠があるわけでもない。
つまり、自らアスペをカミングアウトしたところでロクなことは無いのだ。
今後の社会において最も差別を受け、弾圧されるのは、間違いなくアスペ者になるだろう。
連中の甘言に乗って、自らゲットーに入るようなことをしてはいけない。命に関わるよ。今のところは大げさだなあm9(^Д^)などと笑っていればいい。いずれわかる。
まあ、かつての「ヒトラー自身に実はユダヤ人の血が流れていた」という俗説よろしく、「アスペ誅戮を唱える中心人物自身が実はアスペだった」というオチがつけば、"喜劇としての二度目"としてはセオリー通りだろう。
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「大阪市・家庭教育支援条例 (案)」
大阪維新の会 大阪市会議員団 平成24年5月
この中で、「第4章 発達障害、虐待等の予防・防止」に出てきた「発達障害」という言葉に唐突さを感じた人も多いだろう。
だが、現代の「改革派」政治家たちの多くは、次々と「みんなの敵」を設定し、そいつらに対する「現状に不満を持つ民衆」の敵意を煽り立て、それを自らへの支持につなげるという手法で勢力を拡大してきた。
例えば、公立大学の場合は「終身雇用に守られた高給の大学教員」への市民や学生の敵意を煽り立て、教員および事務職員の多くを有期雇用形態とするなどの「改革」を導入するなどの手法だ。
彼らが掲げる「みんなの敵」とは、決して社会の上部へと向かうことはなく、ときに「人権派」だったり、「在日」だったり、「ナマポ民」だったり、あるいは「公立学校の教員」だったり、「公務員(組合員・下っ端事務・あるいは警察以外の現業)」だったりしたわけだが、ここにきて、ついに「発達障害者」を次なる敵と認定することを露わにしたようだ。これは、各地の改革派首長のブレーン組織に名を連ねる(保守的な)教育関係者らの中に、こと発達障害を敵視している者がいるということの表れでもあるのだろう。
では、なぜ彼らは発達障害者を敵視するのか。
実のところ、彼らにとって発達障害がどういうものであるとか、そんなことは別にどうでもいいのだ。定義すらしてないし。
「なんだかよくわからない、話の通じない、空気の読めない、親や学校や企業や政府の言うことを聞かない連中」はぜんぶ「発達障害」であり、現代では学校や企業や政府からの号令一下、物事がすんなりと決まらないのは、どこにでも少なからず存在する発達障害者が上からの指示を阻害しているからなのだと言いたいのである。
これはまるで、ネットで「話の通じない、空気の読めない、文章のヘタクソな奴」が「アスペ」とレッテル貼りをされて罵倒されるのと同じノリである。
最近蔓延し始めている「発達障害者」への敵意、これは別にこの手の保守系教育関係団体関係者に限ったことではない。もちろん大阪市に限った話でもない。上記の条例案は埼玉での案をコピペしたものという説もあることだしな。
現代の企業において、「仕事が出来ない奴」「仕事が遅い奴」「仕事でミスの多い奴」「上の人間の言うことをきかない奴」「スケジュールを守れない奴」「上司が残ってるのに残業しないでとっとと帰る奴」「欠勤の多い奴」「繁忙期に休暇をとる奴」「言い訳の多い奴」「グズ」「のろま」「コミュ障」「とにかく空気の読めない奴」を十把一絡げに発達障害者認定し、組織に感染しないうちにひねり潰すのみ、と考える経営者はいっぱいいる。
いいや経営者だけじゃない。
こういうアスペ部下やアスペ同僚によって「足を引っ張られる」ことに我慢できない管理職や「意識の高い社員」は、実は多い。
ウソだと思うんなら「アスペルガー 部下 クビ」とかで検索してみるといい。話の通じない、仕事の出来ない部下やケアレスミスで周囲に迷惑をかけ続けるが何を言っても一向に改善の気配がない部下や同僚を一方的にアスペ認定して怒りと憎しみを募らせている人はいっぱいいる。
そういう人たちの中には少なからぬ割合で、このような「教育改革派」による「発達障害防止・矯正運動」を熱烈に支持する者もいることだろう。こういう「社会の敵」トレンドを拾い上げる嗅覚は、本当に見事だ。いじめのトリガーになる人々と同種のモノを感じる。
既に上記の「条例案」は強い批判にさらされているが、それでもなお、今後「我々の社会に巣くう発達障害者」というネガティブキャンペーンは勢いを増すと思う。アスペ嫌いはアスペが想像するよりもずっとずっと多いからな。口に出さないだけで。
では、発達障害の人々は自らカミングアウトして「改革派」を批判すべく立ち上がるべきなのか?
いいや、堂々と者や狂信者や福音派や絶滅主義者の前に出て行ってはいけない。それじゃまるでされる養豚場のブタだ。
連中は50年待ったのだ。今後10年やそこら待つことなど屁でもないだろう。彼らの前でカミングアウトなどしたが最後、胸にバッジを付させられ、再教育の要ありというカテゴリーに振り分けられる。だから絶対に自分がアスペなどと認めるな。命に関わるからな。
サリーアンテストだのアスペルガー診断だのは模範解答を暗記して引っかからないようにしておけ。新卒採用時に受けさせられる適性検査だのSPIだの性格判断だの、いろいろ種類はあるが、ぶっちゃけた話、ありゃあ全部「アスペフィルター」だ。面接も「アスペじゃないかどうかの確認」が大きい要素を占めている場合が少なくない。ごまかして突破しろ。
だいたい、今の時点で自分が発達障害だと認定されたところで、公共交通機関もタダにならないし、役所に就職優遇枠があるわけでもないし、ナマポにアスペ枠があるわけでもない。
つまり、自らアスペをカミングアウトしたところでロクなことは無いのだ。
今後の社会において最も差別を受け、弾圧されるのは、間違いなくアスペ者になるだろう。
連中の甘言に乗って、自らゲットーに入るようなことをしてはいけない。命に関わるよ。今のところは大げさだなあm9(^Д^)などと笑っていればいい。いずれわかる。
まあ、かつての「ヒトラー自身に実はユダヤ人の血が流れていた」という俗説よろしく、「アスペ誅戮を唱える中心人物自身が実はアスペだった」というオチがつけば、"喜劇としての二度目"としてはセオリー通りだろう。
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ヘンシュウチョウ
あなたはクソだ
いいや、堂々と者や狂信者や福音派や絶滅主義者の前に出て行ってはいけない。それじゃまるでされる養豚場のブタだ。
うまい表現だw
感激した
発達障害者は殺されていた?!
今の世も発達障害者には生きるのが厳しい
のでタイトル一部変更しました。
友人ゼロの自分には関係ないけど
少子化、アスペ、日本はどうなっていくんだろうね