続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「スワンソング」(2021米/カルチュア ・ パブリッシャーズ)

《引退したヘアメイクドレッサーが亡き親友に最後のメイクを施すための旅を、実在の人物をモデルに描いたロードムービー。「バクラウ 地図から消された村」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」などの名優ウド・キアが主演を務め、主人公パットを強烈な個性で熱演した。2021年・第34回東京国際映画祭「ワールド・フォーカス」部門では「スワン・ソング」のタイトルで上映。》

これは引退したヘアメイクドレッサーが親友の“死に化粧”のために旅に出るというロードムービーだったけど、老人ホームで食堂の紙ナプキンを自室に持ち帰って畳むことくらいしか楽しみのない主人公の老人が、目的を持って最後の方に向かうほどにだんだんと輝きを増す展開とウド・キアーの演技がお見事!

ウド・キアーといえば私の中では未だに「マイ・プライベート・アイダホ」なんだけど、その延長線上のような役柄も説得力があったというか、彼以外知ってる俳優さんはあまりいなかったけど、とにかく周りの俳優さんたちの自然な演技も見事、心象風景に沿った楽曲の数々もよかった。

スワンソングというのは日本語で言うと”白鳥の歌”で、何となく意味を知ってはいたものの、改めて調べてみたら、詩人や作曲家・演奏家などの生前最後の作品・曲・演奏をいうのだそうで、死ぬ間際の白鳥は、最も美しい声で歌うという伝説から生まれた言葉だと知って、俳優さんとしてのこの作品もそんなふうに捉えられるのかも、なんて思った。

って、これが最後の作品といわず、ウド・キアーにはまだまだ活躍して欲しいけど、もういつ何があってもいいのではと思えるくらいの代表作になりそう。

☆あらすじ☆
かつてヘアメイクドレッサーとして活躍した「ミスター・パット」ことパトリック・ピッツェンバーガー。ゲイとして生きてきた彼は、最愛のパートナーであるデビッドを早くにエイズで亡くし、現在は老人ホームでひっそりと暮らしている。そんなパットのもとに、思わぬ依頼が届く。それは元顧客で親友でもあったリタの遺言で、彼女に死化粧を施してほしいというものだった。リタのもとへ向かう旅の中で、すっかり忘れていた仕事への情熱や、わだかまりを残したまま他界したリタへの複雑な感情、そして自身の過去と現在についてなど、様々な思いを巡らせるパットだったが……。
※映画.comより

キャスト
ウド・キアー
ジェニファー・クーリッジ
ディー・ディー
アイラ・ホーキンス
ステファニー・マクベイ
マイケル・ユーリー
リンダ・エバンス
トム・ブルーム

監督
トッド・スティーブンス

原題  Swan Song 

105分

G

シネスイッチ銀座1 18:45〜観客30人程/271席





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