“別れから出会いに時間を遡る、ある夫婦の5つの季節”
な~るほど、この作り方は上手いです、時間を遡るといっても、ひとつずつのエピソードがきちんと描かれているので分かり易くて・・・ネタバレというほどでもありませんが、まあどういうエピソードかは想像にお任せするとして、出会いってやっぱり不思議だなぁ・・・というか、出会わなければ別れもしないわけで・・・なんか当たり前のことですが“相性”ってあるんだよな、などとかなり身近に考えてしまいました。
冒頭のシリアスな雰囲気に、あれっ?と思う間もなく、イタリアンなオールディズが流れて、おお、さすがフランソワーズ・オゾン監督、音楽の使い方が上手いわ、音楽を聴いているだけでも心地良かったというか・・・物語は決して心地よいだけではなかったですけど。
監督は、出演者にイングマル・ベルイマンの「ある結婚の風景」を参照するよう指示していたとか・・・そういえば旦那役のステファン・フレイスって「ある結婚の風景」のエルランド・ヨセフソンに雰囲気が似ているような・・・。
好みとしては、奥さん役の彼女はもうちょっと可愛げのある女優さんが良かったかなと思いましたが、どきっとするほどせくすぃーな場面もあって、それなりにいいのかも・・・。
夕陽に向かって泳ぎだす男女のシルエット・・・この場面が物語りの最初なのか終わりなのか、これは観てのお楽しみですが、胸に沁みました。
こんな時もあったのに・・・人間の感情って不思議だにゃ~(しみじみ)
シャンテ・シネ1 15:15~観客4割程/226席