こ、これは!
オープニングに増村保造、白坂依志夫の名前がクレジットされていて名画座全盛の頃にタイムスリップしたような気分になってしまったというか、昭和な歌謡から始まる冒頭にも少し面食らったけど、“最後の貴族”となる母娘を演じた水野真紀さんと宮本茉由さんの美しいこと!!
内容的には太宰治の「斜陽」をベースに敗戦で没落貴族になった一家の娘と太宰治を思わせる人気作家との絡みを軸に戦後の日本の時代背景も入れての見ごたえのあるドラマで、エンディングに流れた歌もやはり昭和歌謡風で好みの分かれるところかも。
太宰治の作品はこれまでにも「斜陽」や「人間失格」「ヴィヨンの妻」などいろいろと映画化されてきたけど、雰囲気的にはこれが一番しっくりしたかも。
近藤明男干拓といえば、新潟県の貧しい村に生まれて、幼くして失明した少女が色々な人と出会い、苦労しながらも成長していく話を描いた「ふみ子の海」もこちらは昭和の初期が舞台で伝記映画としてだけでなくご当地映画としても面白かったので、昭和がお得意なのかも。
いつもは上映前にパンフを買うところをギリギリ間に合ったので、観終わってからパンフを買うつもりがすっかり忘れてしまって残念、かず子役の宮本茉由さんや母親の水野真紀さんの紹介記事などなど読みたかった、今度T・ジョイPRINCE品川に行ったら忘れないようにしなくては。
☆あらすじ☆
昭和20年。父を亡くした没落貴族のかず子と母・都貴子は、生活のために本郷西方町の家を売り、西伊豆へ引っ越すことに。そんな中、戦地で行方不明になっていた弟・直治が帰還するとの知らせが届く。歳の離れた資産家との結婚を勧める母に怒りを覚えたかず子は、6年前、まだ学生だった直治が師匠と仰いだ中年作家・上原との出会いを思い起こしていく。
※映画.comより
キャスト
宮本茉由
安藤政信
水野真紀
島崎都貴子
奥野壮
田中健
細川直美
白須慶子
三上寛
柏原収史
二宮
萬田久子
柄本明
尾崎右宗
菅田俊
岡部尚
中谷太郎
緒方美穂
三木秀甫
岡元あつこ
栗原沙也加
今泉朋子
白石恭子
薗田正美
光藤えり
山村友乃
野崎小三郎
ジョナゴールド
春風亭昇太
監督
近藤明男
109分
G
T・ジョイPRINCE品川2 18:20〜観客10人程/190席
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