続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「トリとロキタ」(2022ベルギー=仏/ビターズ・エンド)

《ベルギーの名匠ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟が、アフリカからベルギーに流れ着いた偽りの姉弟の強い絆と過酷な現実を描いたヒューマンドラマ。本作が演技初経験のパブロ・シルズとジョエリー・ムブンドゥがトリとロキタを演じた。2022年・第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、75周年記念大賞を受賞。》

ダルデンヌ兄弟の監督作品としては古くは「息子のまなざし」から近いところでは2020年公開の「その手に触れるまで」までだいたい観てるつもりだけど、ドキュメンタリータッチのリアルさや、苦難に次ぐ苦難の連続からのハラハラドキドキな緊張感の連続という意味では2005年公開の「ある子供」と被るところがあるかも。

トリとロキタの2人のこれまでの生い立ちや、何故、本当の姉と弟ではないのにこんなに深い絆で結ばれているのか、具体的に何をしているのかナレーションや台詞で説明したり、場所や年代などの説明も殆どないのに、トリとロキタが関わっている闇世界がヤバくて、下手すると命取りになりかねなかったり、せっかく貯めたお金を全部取り上げられたらどうしよう、とか、もう2人の行動の全てが気になって手に汗握りっぱなし。

この映画が作られたのは、ジャン・ピエール・ダルデンヌ監督がヨーロッパに渡って消息を絶った数百人の移民の子どもたちのことを新聞記事で読んだのがきっかけということで、ある程度は実話に基づくものであることを思うと闇社会に取り込まれた子供たちの切ない話でもあるんだけど、ハラハラドキドキの緊張感の連続で、不謹慎な言い方になるけど、サスペンスフルな映画としても面白く観られた、トリとロキタを演じた2人はこれが映画初出演というから驚き!

☆あらすじ☆
アフリカから地中海をわたってベルギーのリエージュにやって来た少年トリと少女ロキタ。偽りの姉弟として生きる2人はどんな時でも一緒で、年上のロキタは社会からトリを守り、しっかり者のトリは時々不安定になるロキタを支えている。10代後半のロキタはビザがないため正規の職に就くことができず、ドラッグの運び屋をして金を稼ぐ。ロキタは偽造ビザを手に入れるため、さらに危険な仕事を始めるが……。
※映画.comより

キャスト
パブロ・シルズ
ジョエリー・ムブンドゥ
アルバン・ウカイ
ティヒメン・フーファールツ
シャルロット・デ・ブライネ
ナデージュ・エドラオゴ
マルク・ジンガ

監督
ジャン=ピエール・ダルデンヌ
リュック・ダルデンヌ

原題  Tori et Lokita

89分

G

ヒューマントラストシネマ有楽町1 18:45〜観客4割程/161席





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