PAUL KLEE
1879年、スイスのベルン近郊に生まれる。
1914年、友人とのチュニジア旅行をきっかけに独自の
絵画芸術を展開し、当時のドイツ現代美術界に確実な一歩
を踏み出す。
第一次世界大戦の兵役によって、しばらくは本格的な
絵画制作から離れたが、戦後の1920年、総合芸術学校
「バウハウス」の教師として迎えられ、約10年間
教鞭を執った。
しかし30年代の政治的混乱のうちにデュッセルドルフ
美術学校に移籍、1933年ヒットラー政権樹立とともに
弾圧を受け、ついに生まれ故郷ベルンへの亡命を
余儀なくされる。
20世紀に活躍した最も独創的な画家の一人であり、生涯に
およそ9600点もの膨大な作品を残した。
1940年6月、南スイスの療養先で生涯を閉じる。
享年60才。
以前から新聞に広告が出ていて、絵を見た瞬間から色使いや
タッチがとても気に入って、必ず見に行こうと思っていた。
で、今日ようやく行くことができた。
結論から言うと、思っていた以上にとっても素晴らしかった。
初期のうちはデッサンなど人物画がいくつかあったが、
ほとんどが、抽象画。
だから、抽象画が苦手な人にとっては少し退屈かもしれない
のであしからず。
パウル・クレーという人はあまり大きな絵を描かないようで、
今回は恐らく9割近くA3版より小さい絵画だったように思う。
はがき大位の小さな絵画も結構あって、しかも緻密な作品
ばかりなので、見学者は皆50センチくらいまで顔を近づける
という妙な光景もあったw。
しかしながら、とにかくチャレンジングな人。
鉛筆、ペン、水彩、油彩はもちろんエッチング、リトグラフ
などを駆使して変幻自在な絵を描く。
明暗、濃淡、空混など色使いやバランス感覚も抜群。
素材にしても紙からガーゼなどの布に至るまで利用し、それを
また切ったり張ったり。
点描やエアブラシのような技法も自在に使いこなす。
かといって、どれも単に奇をてらったものに終わらず、
絵画として見る者の魂に響くものがちゃんとある。
技法やテクニックを見せつけるだけの、作品ではない。
そしてどの絵もまったく古さを感じさせないし、あんな
昔にこんなことをやったなんて、本当にビックリ
させられる。
とにかく引き出しの多い人だから、これだけたくさんの
作品のどれをとっても、ワンパターンに陥らず、決して
飽きさせない。
こういう人を天才と言うのだろう。
ミュンヘン美術学校時代の同期生には、あの抽象芸術の先駆者
であるカンディンスキーもいたが、残念ながら当時二人の間に
交流はなかったらしい。
結構、共通するものを感じるのだが・・・。
改めて、こういう絵画はアナログの方がいろいろ伝わって
くるものがあっていいと感じる。
鉛筆やペン、筆使いに現れる波動が、見る人にダイレクトに
飛び込んでくる。
出口のところで、つい作品集を買ってしまったのは
いうまでもないw。
北海道立近代美術館にて、8月29日~10月9日まで
1879年、スイスのベルン近郊に生まれる。
1914年、友人とのチュニジア旅行をきっかけに独自の
絵画芸術を展開し、当時のドイツ現代美術界に確実な一歩
を踏み出す。
第一次世界大戦の兵役によって、しばらくは本格的な
絵画制作から離れたが、戦後の1920年、総合芸術学校
「バウハウス」の教師として迎えられ、約10年間
教鞭を執った。
しかし30年代の政治的混乱のうちにデュッセルドルフ
美術学校に移籍、1933年ヒットラー政権樹立とともに
弾圧を受け、ついに生まれ故郷ベルンへの亡命を
余儀なくされる。
20世紀に活躍した最も独創的な画家の一人であり、生涯に
およそ9600点もの膨大な作品を残した。
1940年6月、南スイスの療養先で生涯を閉じる。
享年60才。
以前から新聞に広告が出ていて、絵を見た瞬間から色使いや
タッチがとても気に入って、必ず見に行こうと思っていた。
で、今日ようやく行くことができた。
結論から言うと、思っていた以上にとっても素晴らしかった。
初期のうちはデッサンなど人物画がいくつかあったが、
ほとんどが、抽象画。
だから、抽象画が苦手な人にとっては少し退屈かもしれない
のであしからず。
パウル・クレーという人はあまり大きな絵を描かないようで、
今回は恐らく9割近くA3版より小さい絵画だったように思う。
はがき大位の小さな絵画も結構あって、しかも緻密な作品
ばかりなので、見学者は皆50センチくらいまで顔を近づける
という妙な光景もあったw。
しかしながら、とにかくチャレンジングな人。
鉛筆、ペン、水彩、油彩はもちろんエッチング、リトグラフ
などを駆使して変幻自在な絵を描く。
明暗、濃淡、空混など色使いやバランス感覚も抜群。
素材にしても紙からガーゼなどの布に至るまで利用し、それを
また切ったり張ったり。
点描やエアブラシのような技法も自在に使いこなす。
かといって、どれも単に奇をてらったものに終わらず、
絵画として見る者の魂に響くものがちゃんとある。
技法やテクニックを見せつけるだけの、作品ではない。
そしてどの絵もまったく古さを感じさせないし、あんな
昔にこんなことをやったなんて、本当にビックリ
させられる。
とにかく引き出しの多い人だから、これだけたくさんの
作品のどれをとっても、ワンパターンに陥らず、決して
飽きさせない。
こういう人を天才と言うのだろう。
ミュンヘン美術学校時代の同期生には、あの抽象芸術の先駆者
であるカンディンスキーもいたが、残念ながら当時二人の間に
交流はなかったらしい。
結構、共通するものを感じるのだが・・・。
改めて、こういう絵画はアナログの方がいろいろ伝わって
くるものがあっていいと感じる。
鉛筆やペン、筆使いに現れる波動が、見る人にダイレクトに
飛び込んでくる。
出口のところで、つい作品集を買ってしまったのは
いうまでもないw。
北海道立近代美術館にて、8月29日~10月9日まで
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