ネオ階級社会?

2005-09-06 | コラム
抜粋

 ひとたび貧乏になったら、その子供はもちろん
子々孫々まで貧乏から抜け出せない――日本は今、
そんな「階級社会」に突入しようとしている。
本屋に行けば「不平等社会日本」「日本の不平等」
「しのびよるネオ階級社会」といったタイトルの本
が並んでいる。
「昔から貧富の差はあったし、オレはそこそこの
収入がある“中流”だから大丈夫」なんてタカを
くくっていると大変なことになるぞ。

 前述の「しのびよるネオ階級社会」の著者で、
階級社会が今も続く英国で長くジャーナリストを
していた作家の林信吾氏がこう言う。

「日本でも成果主義の導入で親世代の収入格差が
拡大し、それが子供世代の教育格差につながり、
その格差が世代を超えて固定化しつつある。
言い換えれば、特定の階層が“おいしい仕事”を
世襲的に独占する社会になりつつあるのです」

 かつて士農工商や自作農・小作農といった“階級”
があったが、平等とされてきたサラリーマンの間で
「ネオ階級社会」が形成されつつあるというのだ。

 確かにそれを裏付ける統計がある。昨年末に発表
された経済開発協力機構のリポートによると、
日本では1世帯あたりの平均所得(476万円)の
半分以下しか稼げない貧困世帯が15%を超え、
この10年で2倍近くに膨らんだという。
日本の貧困率はメキシコ、アメリカ、トルコ、
アイルランドに次いで5位。

 一方、国税庁の調査では年収2000万円以上の
サラリーマンは10年間で2万人も増えた。
所得格差は確実に広がっているのだ。

 こうした所得格差を世代を超えて固定化させるのが
「教育格差」だ。

「これからの日本企業が求める人材は
(1)経済のグローバル化に対応できる少数エリート
(2)専門分野に通じたスペシャリスト
(3)低賃金で雇える多くの労働者の3種類です。
文部科学省が打ち出した公立学校の“ゆとり教育”を
見ると、国はそんな企業のニーズに応えるために少数の
“優秀な人材”と大勢の“元気のいいバカ”を作り
出そうとしているとしか思えません」
(林信吾氏=前出)

 公立学校でトップクラスの生徒が受験のために
予備校や塾に行くと、偏差値は30台、40台で
しかない現実がある。

「都会の金持ち層の子供は有名大学進学に有利な
中高一貫校を目指す傾向にあります。社会に出て
高収入を稼げる有名大出身者の多くは富裕層の子供が
占めることになる。実際、東大合格者の7~8割の
親が年収1000万円以上というデータもあります」
(大手予備校関係者)

 かつてはたとえ貧乏人の子供でも、公立学校で
刻苦勉励すればいい大学に進んで立身出世も望めた。
だが、これからの日本では、私立に通える裕福な
家庭の子供でなければロクな大学に入れないというのだ。

 だとすると、親としていま何をすべきなのか。

「私立に通わせるカネがなければ、子供の尻をたたいて
でもシッカリ勉強させることです。
特にコンピューターと語学はエリート階級に入るのに必須です」
(林信吾氏=前出)

 奥さんをパートに出してでも塾に通わせるか、あなたが
平日の夜や土日に勉強を見てやるか。
子供の自主性に任せるなんてのんびり構えている場合ではない。
子供がフリーターやニートになったら、
即おしまいだ。


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 歴史は繰り返すというが、かつての士農工商

の様な「階級社会」に再び日本もなりつつある

というのだろうか。


確かに職場のなかをみても次第に能力主義が

進んで来ている。

それによって各自の収入も、格差が広がって

きている。


今までのようにガンバッてもガンバらなくても

あまり差が無いという古き良き時代ではなく

なってきたのは事実。


中にはハナから競争を放棄して、参加しない人も

いるが、独身者ならまだしも家族がいる場合は

家族が少し可哀想な気がする。


残念ながら闘わない人には明るい未来は無い。


それが子孫までおよぶというのはとても怖いことだ。


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2 コメント

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実感しますね (emotion)
2005-09-10 18:50:27
こんばんは(^^)



確かに階級社会ですね。

これは感じています。



歴史は繰り返すじゃないですが、本当にそう思います。



昔と違い暮らしずらい世の中になってきましたね。就職しても定年まで居られるという保障もなく、ひたすら働くしかない様な社会ですね。



いつ、肩を叩かれるか、どんなに実績を残しても継続出来なければ切り捨てられる社会・・・。



我が子の時代の時は、いったいどうなるのか・・・・不安になります。



今の自分達の将来も不安なのに・・・不安の種は尽きませんね。



今日の投稿から、様子みながらコメント開放してみました(^^)



嫌がらせの方の閲覧は毎日あるようですが、

少しでも常識的な気持ちが残っていれば・・・と期待しながら・・・。
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こんばんは (shibatex)
2005-09-10 20:30:35
時代の流れで、成果主義は必然かもしれませんが



やはり勝ち続けるのは、容易なことではありませんね。



大変です。



調子の悪い時や運もありますし。





これからはたぶん変化の時代になるでしょう。



柔軟な考え方の人が生き残るのかもしれません。





コメント開放したということですが、まだ



注意が必要ですね。



何も無いことを願ってます。
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