抗菌

2008-01-25 | コラム
近ごろよく「抗菌」という言葉を聞く。


確か以前、O-157による集団食中毒が多発

した頃から使われ始めたような気がする。



今では「抗菌ステンレス」「抗菌まな板」「抗菌包丁」等

も当たり前、車のハンドルやエアコンなんかも

「抗菌仕様」と謳ってたりする。



「抗菌包丁」や「抗菌ハンドル」などは、その効果

の程が目に見えないだけにイマイチ信憑性に欠ける

けれど、車の「抗菌エアコン」だけは数年経っても

あのカビ臭さが出なくて「抗菌仕様」ってスゴイと

思ってしまうw。




ただ、「殺菌」でも「除菌」でもなく「抗菌」とは言う

ものの、その定義がどうもハッキリ分からなくて

モヤモヤするのでちょっと調べてみた。



経済産業省が発行する白書や国民生活センターの

報道資料を見てみると



滅菌 : 全ての微生物を完全に死滅又は除去させ、
     無菌状態にすること。

殺菌 : 微生物を死滅させること。

消毒 : 人畜に対して、病原性のある特定の微生物を
     死滅させ、感染を防止することで、全ての
     微生物の殺滅を意味しない。

除菌 : ある物質または限られた空間より微生物を
     ある程度除去すること。 


静菌:微生物の活動を停止又は低下させ、増殖を
    抑制すること





しかし、「静菌」なんて言葉まであることも知らなかったが

肝心の 「抗菌」は意外にも純理論的、学術的に定義されて

おらず、おおよそ次の事例に当てはまるときに「抗菌」

という言葉が使われるという。



1.生活環境に生息する細菌を対象として、

2.一時的ではなくその効果は数週間から数年、
  時には数十年持続し、

3.殺菌レベルとしては、制菌、殺菌以下であり、

4.長期にわたり生活環境の微生物学的衛生さを
  保つこと。




3番に「制菌」なんて出てきてますます、混乱しそうだが、

少しは胸のモヤモヤが晴れてくれたw。



ただ、以前にも書いたが殺菌や消毒が行き過ぎれば、

また問題になる。


細菌やバイ菌にもちゃんと役割があって、これらが

存在しなければ、いろんな有機物の処理が出来なくなる。



生き物や植物の死骸も永久に消滅しないし、お腹の中の

食べ物の消化も出来なくなる。



敵もまた味方、毒もまた薬というのが我々の生きている

世界なのだから。

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6 コメント

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私も… (あやめ)
2008-01-25 21:56:18
抗菌コート済み?ww。

帰りました。
明日また大阪に行きます。
返信する
ちびっこ (∩∩)
2008-01-26 15:33:12
こんにちは、うちのちびっこラピュタも抗菌パーツが使われている様ですが、特に影響は無いでしょうレベルかなぁ…
バス キッチン等のきちんと抗菌コーキングはいいかも…
返信する
お帰りなさい (shibatex)
2008-01-26 20:22:43
あやめさん こんばんは

そう、強力な抗菌コートで守られていますねw。
でも、ちょっと強力すぎかなw。

気をつけて行ってきてください。
返信する
Unknown (shibatex)
2008-01-26 20:52:33
ニコさん こんばんは

そうそう、カビの生えやすいバスや水周りにこそ
抗菌仕様が必要。
なるほどカビの有無で抗菌効果が確かめられるとは・・。
返信する
Unknown (acacia)
2008-01-26 21:49:42
昔はそんなこと気にしてなくて
身体に異常なんてなかったような気がします。
いつから???

冬もストーブでお湯わかして今よりもっと
じめじめしていたと思うんだけど・・・
返信する
Unknown (shibatex)
2008-01-27 09:34:30

acaciaさん こんにちは

きっと、何でも過保護になりすぎて人間の
抵抗力が無くなってきたのでしょうね。
手に入れるものがあれば、失うものがあると
いうわけです。
返信する

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