不毛投棄

抜粋


１．好天の影響でダイコンの出荷量が増え、値下がり

　　が続くため、山口県内最大のダイコン生産地、

　　萩市吉部の「千石台だいこん」の生産者でつくる

　　千石台出荷組合は２９日、約２００トンのダイコンを

　　廃棄処分にした。

　　農家が複雑な表情で見守る中、ダイコンはトラクター

　　で次々と畑で処分された。


２．豊作で露地物野菜の安値が続く中、ハクサイの産地

　　茨城県八千代町で、出荷量を抑えて価格を維持する

　　産地廃棄（緊急需給調整）が２７日まで行われた。
　　
　　収穫を待つハクサイが、トラクターで次々と踏み

　　つぶされた。


３．鹿児島県東串良（ひがしくしら）町でも、ハウス栽培

　　のピーマンの自主廃棄が始まった。

　　豊作で市場取引価格は平年の３分の１以下。

　　３０日までに約１５トンが廃棄される。


－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－


また、続けざまに野菜が獲れすぎて廃棄処分という話。

今年の３月にも１０００トンもの牛乳が廃棄されたという

ニュースがあったばかり。



いつもながら、あ～もったいない。


第３者からみても、そう思うのだから数ヶ月かけて懸命

に育てた農家の方々は断腸の思いだろう。

せっかく大きく育った野菜達も美味しく食べてもらえ

なければ、浮かばれない。


ただし、廃棄した生産農家に対しては補助金が

支払われるという。

当然税金からも投入されるわけだが、こういうシステム

が正しいかどうかは疑問が残る。



それにしても、素人としてこういうニュースを聞くと、

廃棄するしか本当に方法がないのか、と疑って

しまうのが人情。


確かに「生もの」だから保存も難しいし、価格、流通の

問題もある。

が、これだけ文明が発達した世の中で、出来すぎ

ちゃったからハイ捨てましょう、というのはいかがなものか。


一方で万年食糧難で苦しんでいる国があると思えば、

野菜が余って廃棄処分にする国もあるという矛盾。



予め、獲れすぎた場合と獲れなさすぎた場合の対策は

考えておくべきであって、たくさん「頭のいい」人達が

集まっているのだからもう少しいい方法がありそうな

ものだが・・・。

縦割り行政でどうにもならないのか。


大根、白菜なら干したり漬け物にしたりといろいろと

加工も出来るだろうし、学校給食なんかで使えば

子供の教育にも一役買えそうでもある。

マスコミが大きく報道するという事は、やっぱり皆

もったいないと感じている証拠。


この次は、今年は豊作でたくさん獲れすぎましたが、

こんなに有効に利用されました、というニュースで

あって欲しいもの。



だって毎年、米や野菜を植える季節には必ず

「豊作」を祈っているのだから。