先日、第1回地質調査総合センターシンポジウムとして、
「高く乏しい石油時代が来た」、“21世紀のエネルギーをめぐる問題”
というテーマで、日本学術会議・講堂において、日本とアメリカの
専門家による講演会と、パネルディスカッションが行われた。
その中の一部から抜粋。
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安く豊富なエネルギーとして、ごく当たり前に使ってきた
石油の時代は終わりを告げ始めた。
つまり、今が石油のバランスピーク(2010年と考えているが
2000年だったと言う学者もいる)
であり、とどまるところ石油減耗である。
減耗と言うからには、有限ということであり、
1970年代の石油ショックとは違う。
あの状況は政治的に起こさせたもので、油田にはタップリ
と石油があった。
ところが、今日では石油の有限に直面した。
考えてみれば、地球でさえ有限である。
人類は石油可採量(埋蔵量ではない)の半分を使ってしまった。
まだ半分あると楽観するの大間違い。確かにまだまだある。
しかし、良質のものではない。質の悪いものまで入れれば、
と言う話である。
エネルギー(この場合は石油)を取り出すために使う
エネルギーが、取り出した後のエネルギーを上回ったのでは
意味がない。
EPRが重要になる。EPRとは出力エネルギー/入力エネルギー
の比で、1.0以上であることが大切であることがわかる。
ほとんどの巨大油田は、このEPRが60と高い。
つまりエネルギー効率がいい。
1970年頃のアメリカ油田は20と低い。
そして、1985年には10を下回る。
今では3程度に落ちていると言う話もある。
同じ石油でも、このように油田によってEPR値は大きく異なる。
そして、同じ油田でも生産とともにEPRは低い方へ変化する。
石油は2兆バーレルあったとされる。
その2兆バーレルあった石油は、1兆バーレル使った。
そして、今まで使った1兆バーレルは、取り出しやすいエネルギー
だったが、今後残る1兆バーレルは、多量のエネルギーを使わないと
取り出せないと言うこと。
つまり、いくら残っていても使えないエネルギーであると
いうことである。
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こうしてる間にも、石油はどんどん使われ減り続けている。
確かに大抵の液体は底へいくほど不純物がたまっていて
それを除去するのに、手間がかかる。
最近、じわじわガソリン価格が上がってきているが、
こういう理由もあるのだろうか。
内燃機関の時代も終わりに近づいてきたのだろうか。
また、このことはガソリンだけでなく石油を原料とした
製品すべてに影響してくる。
ずいぶん前から、後何年で石油が無くなると言われ続けて、
今では「オオカミが来た」のようにほとんど何も
感じなくなっていたが、もうそろそろ心の準備くらいは
しておいた方が良いのかもしれない。
「高く乏しい石油時代が来た」、“21世紀のエネルギーをめぐる問題”
というテーマで、日本学術会議・講堂において、日本とアメリカの
専門家による講演会と、パネルディスカッションが行われた。
その中の一部から抜粋。
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安く豊富なエネルギーとして、ごく当たり前に使ってきた
石油の時代は終わりを告げ始めた。
つまり、今が石油のバランスピーク(2010年と考えているが
2000年だったと言う学者もいる)
であり、とどまるところ石油減耗である。
減耗と言うからには、有限ということであり、
1970年代の石油ショックとは違う。
あの状況は政治的に起こさせたもので、油田にはタップリ
と石油があった。
ところが、今日では石油の有限に直面した。
考えてみれば、地球でさえ有限である。
人類は石油可採量(埋蔵量ではない)の半分を使ってしまった。
まだ半分あると楽観するの大間違い。確かにまだまだある。
しかし、良質のものではない。質の悪いものまで入れれば、
と言う話である。
エネルギー(この場合は石油)を取り出すために使う
エネルギーが、取り出した後のエネルギーを上回ったのでは
意味がない。
EPRが重要になる。EPRとは出力エネルギー/入力エネルギー
の比で、1.0以上であることが大切であることがわかる。
ほとんどの巨大油田は、このEPRが60と高い。
つまりエネルギー効率がいい。
1970年頃のアメリカ油田は20と低い。
そして、1985年には10を下回る。
今では3程度に落ちていると言う話もある。
同じ石油でも、このように油田によってEPR値は大きく異なる。
そして、同じ油田でも生産とともにEPRは低い方へ変化する。
石油は2兆バーレルあったとされる。
その2兆バーレルあった石油は、1兆バーレル使った。
そして、今まで使った1兆バーレルは、取り出しやすいエネルギー
だったが、今後残る1兆バーレルは、多量のエネルギーを使わないと
取り出せないと言うこと。
つまり、いくら残っていても使えないエネルギーであると
いうことである。
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こうしてる間にも、石油はどんどん使われ減り続けている。
確かに大抵の液体は底へいくほど不純物がたまっていて
それを除去するのに、手間がかかる。
最近、じわじわガソリン価格が上がってきているが、
こういう理由もあるのだろうか。
内燃機関の時代も終わりに近づいてきたのだろうか。
また、このことはガソリンだけでなく石油を原料とした
製品すべてに影響してくる。
ずいぶん前から、後何年で石油が無くなると言われ続けて、
今では「オオカミが来た」のようにほとんど何も
感じなくなっていたが、もうそろそろ心の準備くらいは
しておいた方が良いのかもしれない。
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