キンキ

先日、テレビを見ていたら何かの番組の中で、

中尾彬が旨いメンメ（キンキ）を求めて知床まで

食べに来ていた。


網走や知床では目が大きいのでキンキのことを

親しみを込めて「メンメ」と呼ぶらしい。



脂ののった一夜干しのキンキを炭火で焼いて

旨い旨いと、ご機嫌な様子で食べていた。


思い返してみると最後にキンキを食べたのは、

味を思い出せない位前のような気がする。



キンキは昔は大衆魚だったらしいが、今では南国の

鯛と同じように祝いの膳につけられた正月の魚。


ずいぶんと高級魚に出世したもの。



あの番組を見てから、どうも急にキンキが食べたく

なってあちこち捜してみた。


何軒かスーパーをまわってようやく一夜干しを

見つけたが、残念ながら北海道産ではなく、

ロシア産だった。


通常、北海道産なら１枚４０００円位するようだが、

小振りなこともあって２０００円程。


それでも「ほっけ」等他の大衆魚に比べたら、

異常に高い。


とにかく、食べたいので買ってみた。


早速、焼いて食べてみるとまだ時期的に多少早い

のか脂の乗りは思っていたほどではないが、それでも

やっぱり旨い。


お酒にもとても合う。


食べ方は、酒とみりん、しょうゆ、生姜などで煮ても

うまいらしいし、最近は寿司で食うなんて贅沢もある。



調べてみると、キンキはフサカサゴ科の刺の多い魚で、

関東以北、太平洋とオホーツクの深海（300～800メートル）

で獲れる。


真っ赤な色だけに、風邪の予防になると言われるビタミンA群、

そしてDHA、EPAなどの多化不飽和脂肪酸がたっぷりなので

ビタミンEもしっかり吸収できる。


3月の産卵を控えて脂がのってくる11月～2月が旬の魚。

網走の釣りものが最高とされているという。