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自作アルテックA7ミニラジカセ 新宿伊勢丹裏のお店に想いを馳せて

2024-09-19 14:44:59 | 日記




高校生時代、大阪からのかすかなFM放送の電波を
岡山の玉野で捕まえてワクワクして聞いていたジャズ番組。(注1)
大人になって東京へ行った時に自然と
新宿伊勢丹裏にあるというピットインという
ジャズライブハウスに足が向いた。
扉の隙間からジャズの生音がかすかに聞こえる。
その入り口の大きな扉を開ける勇気が無くて
もぞもぞしていると次に来られた髪の長いいかにも
都会のバンドマンみたいな人がニコニコしながら
扉を開けてくれた。店内に入ったらどうするのだろう、
心配していた自分がもう係りの人に案内されて
一番前の席にちょこんと座っている。
1970年代の後半だったように思う。
「お飲み物は?」「ジンライム」、ああいう所は
ジンライムが長持ちしていいよ。S田君だったか、
そう教えくれたのは、今はどうされているのだろう。

さてアルテックA7の話。僕が座ったすぐ目の前に
アルテックのA7(注2)という大きなスピーカーが
置いてありライブ演奏の合間に小さな音で
メイナードファーガソンの「ラウンドミッドナイト」が
鳴っていた。
A7というスピーカーは簡単にいうと運動会で
先生が使うメガホンみたいな物が大きな箱に
入っているスピーカーだ。
ライブハウスのざわめきの中でのその音は
まるで遠い森の奥の方から響いてくる様な
音がしていた。

時は流れて2024年、車にディスプレイオーディオを
取り付けたのでそれ迄付けていたカセットデッキが余った。
これでラジカセを作ろうと思い立つ。
最初は普通のラジカセを作るつもりだったが
玉野の荘内の飲食店にあったアルテック A7の音が
凄かったねとある方と話が盛り上がり
そうだスピーカー部をアルテック A7風に
してみようとこの製作に至りました。

そうして2ヶ月くらいかけて出来上がった
アルテックのA7ラジカセ(注3)の電源を入れる。
ラウンドミッドナイトを小さい音量でかけ
スピーカーの前に顔を近づけるとあの時のように
遠くから聞こえてきた。そうそうこの感じなんだ。
ボリュウムをもう一段下げて目を閉じると
更に遠くの森の1970年代からの
贈り物のように聞こえてきた。

主な使用材料
木材 
       桐集成材 200mm x 600mm x 13mm  3枚
      200mm x 910mm x 13mm  3枚 
         (板取失敗分含む)

スピーカー 北日本音響製 7.7cm 
                         型番F02408H2
           秋月電子通商で販売中

スイッチング電源 
    DC12V8.5A 出力100Wタイプ 
   型番RWS100B-12    
  秋月電子通商で販売中
 注意:この手の電源を用いた工作は
    配線ミスをすると
    火災等重大な事故になるので、
    経験、知識のない方の製作は危険です。

   カセットデッキ、電源固定用ブラケット金具
   その他、ネジ、ボルト、コード類、
   スピーカー 端子、塗料等

(注1)良く聞いたジャズ番組
   渡辺貞夫さんのマイ・ディア・ライフ
   油井正一さんのアスペクト・イン­・ジャズ

(注2)当時はそのスピーカーが
   アルテックA7だとは知らなかったが
   今から思えばたぶんあのスピーカーは
   アルテックA7だと思う。

(注3)ラジカセという名称ですが、ラジオは
  電源部からのノイズが激しく利用できません。

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