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自作アルテックA7ミニラジカセ 製作過程(作り方のヒント)

2024-09-19 16:23:06 | 日記
忘備録を兼ねて「自作アルテックA7ミニラジカセ」の
製作過程の写真をいくつか載せます。


近所のホームセンターで売っている200mm幅の
桐集成材で組み立てやすいように大まかな寸法を
決めます。

カセットデッキと電源部を固定するブラケットを
ホームセンターや百均で買える金具で作ります。
実際の組み立てではL金具の下の向きを内側に
変えています。


ネットのA7の写真を見ながらダンボールで
スピーカーを作ります。
ここでの寸歩はまだ適当です。
使用ダンボールは
アクエリアス500ml24本入りのダンボールを
真ん中で半分に割ったらスピーカー二つが
すぐ作れました。
ダンボールの接着はガムテープです。
この状態で音出しをします。
意外と音が良いのでこの先が楽しみになります。
このダンボール製のスピーカーを完成見本として
これを見ながら実際のスピーカーを作っていきます。

ある程度ダンボール製の音を楽しんだら
ダンボールの各所に物差しを当てて正式に寸法を決めます。


内部はこんな感じになっています。これを眺めながら
板をどういう風に切ればいいか、各パーツを
どういう順番で組み立ればいいか考えていきます。
本物のアルテックA7の完全スケールダウンではありませんが
雰囲気の似たスピーカーが出来上がります。

さあそれでは実際に木で作り始めます。


スピーカー前面の板を作りそれにダクトを
取り付けておきます。
ダクトの計算が出来る方は計算通りに作ってOK。
私は見た感じで作りました。


ホーン部分を作ります。
ホーンの底と両サイドは角度を付ける為、接合部を
斜め切り出来るジグソーで斜めに切ります。
綺麗に斜めには切れないので木工ヤスリで調整します。


木工ヤスリだけでも写真のように斜めに綺麗に
削れるのでジグソーがなくても出来そうです。

(今回使用した桐集成材は柔らかくて
木工ヤスリでの加工が簡単ですが、
パイン集成材の様な硬い木ですと
木工ヤスリでの加工はかなり大変かなと
思います。)



ホーン部の板を斜めに接着する時は、接合部に木工ボンドを
たくさん塗って、写真の様に何かで「つっかい棒」をして
一晩置いていれば接着出来ます。
翌朝、残念な事になっていたら、ムギュッとばらして
もう一度挑戦します。



出来上がったホーン部を先に作っておいた
前面板に木工ボンドで取り付けます。
前面板とホーン部の間に隙間が出来ても
後でパテ埋めするので問題ありません。


スピーカー部の側板4枚を木ネジと木工ボンドで底板に
取り付けます。その後ホーン部が付いた前面板を
ボンドのみで取り付けます。
なおカセットデッキブラケット取付穴やスピーカ端子穴等は
開けておきます。塗装も組み立て前に
しておいた方が楽です。

ここまで出来たらほぼ完成です。
次は天板をボンドとネジで留めますが
天板がホーン部の上部にピッタリ合わないので
余分な所を木工ヤスリで削ってから
ボンドとネジで留めます。

逆に隙間がある場合はボンドで接着した後に
パテを埋め込んでいきます。

スピーカーの背面板はネジ止めのみとし
百均の隙間テープをガスケット代わりにしています。
スピーカー内部に入れる吸音材は百均の観賞魚用の
ろ過ウールを使用。上部取っ手は30センチの
手すりを切り詰めて使用。裏側に25mmの
角材を当ててしっかりと木ネジを
打ち込んでいます。
底板には8個ゴム足を付けています。





主な使用工具等(右上から下へ)

1、今回新たに購入したジグソー
 慣れないと切り口が右へ左へ大変
2、木工用パテと木工用ヤスリ
  今回この二つが大活躍しました。
  木の切り方が上手くいかなくても
  この二つがあればかなり修正が
  効きます。
3、電気ドリル
  以前はハンドドリルで穴あけしていましたが
  やっぱり電気が楽。でも最近、小口径の穴は
  電動ドライバで使えるドリルの刃が
  百均にあるので電動ドライバで
  穴あけする事も多いです。
4、引き回しのこぎり
  今回買ったばかりのジグソーでスピーカーの
  丸穴をあけましたが以前の様にこの
  引き回しのこぎりで切れば良かったと
  後悔しきり。曲線が綺麗に切れます。




 
   








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自作アルテックA7ミニラジカセ 新宿伊勢丹裏のお店に想いを馳せて

2024-09-19 14:44:59 | 日記




高校生時代、大阪からのかすかなFM放送の電波を
岡山の玉野で捕まえてワクワクして聞いていたジャズ番組。(注1)
大人になって東京へ行った時に自然と
新宿伊勢丹裏にあるというピットインという
ジャズライブハウスに足が向いた。
扉の隙間からジャズの生音がかすかに聞こえる。
その入り口の大きな扉を開ける勇気が無くて
もぞもぞしていると次に来られた髪の長いいかにも
都会のバンドマンみたいな人がニコニコしながら
扉を開けてくれた。店内に入ったらどうするのだろう、
心配していた自分がもう係りの人に案内されて
一番前の席にちょこんと座っている。
1970年代の後半だったように思う。
「お飲み物は?」「ジンライム」、ああいう所は
ジンライムが長持ちしていいよ。S田君だったか、
そう教えくれたのは、今はどうされているのだろう。

さてアルテックA7の話。僕が座ったすぐ目の前に
アルテックのA7(注2)という大きなスピーカーが
置いてありライブ演奏の合間に小さな音で
メイナードファーガソンの「ラウンドミッドナイト」が
鳴っていた。
A7というスピーカーは簡単にいうと運動会で
先生が使うメガホンみたいな物が大きな箱に
入っているスピーカーだ。
ライブハウスのざわめきの中でのその音は
まるで遠い森の奥の方から響いてくる様な
音がしていた。

時は流れて2024年、車にディスプレイオーディオを
取り付けたのでそれ迄付けていたカセットデッキが余った。
これでラジカセを作ろうと思い立つ。
最初は普通のラジカセを作るつもりだったが
玉野の荘内の飲食店にあったアルテック A7の音が
凄かったねとある方と話が盛り上がり
そうだスピーカー部をアルテック A7風に
してみようとこの製作に至りました。

そうして2ヶ月くらいかけて出来上がった
アルテックのA7ラジカセ(注3)の電源を入れる。
ラウンドミッドナイトを小さい音量でかけ
スピーカーの前に顔を近づけるとあの時のように
遠くから聞こえてきた。そうそうこの感じなんだ。
ボリュウムをもう一段下げて目を閉じると
更に遠くの森の1970年代からの
贈り物のように聞こえてきた。

主な使用材料
木材 
       桐集成材 200mm x 600mm x 13mm  3枚
      200mm x 910mm x 13mm  3枚 
         (板取失敗分含む)

スピーカー 北日本音響製 7.7cm 
                         型番F02408H2
           秋月電子通商で販売中

スイッチング電源 
    DC12V8.5A 出力100Wタイプ 
   型番RWS100B-12    
  秋月電子通商で販売中
 注意:この手の電源を用いた工作は
    配線ミスをすると
    火災等重大な事故になるので、
    経験、知識のない方の製作は危険です。

   カセットデッキ、電源固定用ブラケット金具
   その他、ネジ、ボルト、コード類、
   スピーカー 端子、塗料等

(注1)良く聞いたジャズ番組
   渡辺貞夫さんのマイ・ディア・ライフ
   油井正一さんのアスペクト・イン­・ジャズ

(注2)当時はそのスピーカーが
   アルテックA7だとは知らなかったが
   今から思えばたぶんあのスピーカーは
   アルテックA7だと思う。

(注3)ラジカセという名称ですが、ラジオは
  電源部からのノイズが激しく利用できません。


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