鉄のフライパンって、なんだかいいですよね。普段使いにはコーティングされたフライパンが使いやすいけど、ガンガン強火で使える無垢のフライパンもあったほうがいい。
というわけで鉄でフライパンを作っていきます。コンセプトはキャンプなんかでも使えるように比較的軽量でコンパクトなサイズ感です。
今回使うのは軟鋼(SS400)の薄板3.2㎜です。適当なサイズ感をイメージしてシャーリングでカットしてきました。TIG溶接をするので、表面の黒皮(酸化鉄)があると溶接部が汚くなるので、グラインダーで表面を部分的に削り落としておきます。
まずは仮組立するために半自動溶接機で仮付けします。
全部半自動でやると溶接量も多くなり、スパッタも多いので仮付けだけ半自動で、あとはTIGで仕上げます。
TIG溶接で全周を溶接しました。電流は70Aくらいでさっと付けました。裏に出ないように気を付けましたが、少しは裏波が貫通します。
内側もTIGで溶接して、隙間なく繋げます。あとは外側の余盛をグラインダーで削り取って形を整えていきます。
取手を付けたいので、取手位置をけがいてポンチングしてボール盤で穴を開けます。今思うと別に穴を開ける必要もなかった気がしますが…
ステンレスのボルトとナットを取手に使うことにしました。ナットを本体に全周溶接でくっつけます。本体は鉄でナットはステンレスの異材溶接になるので溶加棒は309L を使ってます。
ボルトが長すぎたので、グラインダーで適当な長さにカットしました。ボルトはM12を使っています。
そのへんに転がっていたステンレスパイプを適当な長さに切って、ボルトを乗っけます。
曲がらないように4点仮付けしたあとに全周溶接します。電流は60Aですが、サイズが小さいので真っ赤になってます。
本体と取手ができました。いい感じのサイズ感です。
ボルトとナットも問題なく回るので、必要な時に簡単に付け外しできます。
というわけで、今回のフライパンは完成です。
出来上がったあとに班長(上司)が「センスないな。俺なら展開図でパーツ切ってから折り曲げ機を使って溶接箇所を4か所でいいように作る」と素晴らしい言葉をもらいました。早めに言ってくれれば…
ではまた!
(追記)
バーべキューで使ってみたよ。
結論、隅部の汚れが落としにくい。
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