間違いだらけのローランド先生

　　　

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2020年4月20日放送　23:15 - 23:55　フジテレビ
ローランド先生
〜一流人間力テスト〜

ローランド、霜降り明星・粗品、指原莉乃の三人が企業面接に挑戦。
これ、有名動画サイトの面接なのだとか

…
【お題】
魚のいない海で
魚を釣り上げる方法を
教えてください。

★指原莉乃
市場で買ってきて釣針につける

★ローランド
諦めて他の海へ
★霜降り明星・粗品
他の海から持ってきて釣り上げる 

で模範解答はというと

潔く釣りを
諦めます

無駄な時間と
エネルギーを
使うことは非効率的
魚がいないと分かった海で
やる事はありません
魚のいる海を探す事に
時間を費やします

ポイントは
日々変動する社会に対応できるか？
無理なことには固執せずに諦める判断力

だそう

この模範解答、クソつまんない上に、
いろいろと問題がある。

まず第一にロジック的に間違っている
日本人の読解力の低下が取り沙汰されている今、
決して些末な問題などと看過できない

もし出題が

あなたは魚を釣るというミッションを与えられましたが
どうやらその海には魚はいないようです
どうしますか？
だったらその解答もありだが
元の文では、「その海」で釣りあげろとっている
正しいひっかけ問題というのは
盲点や思いこみを利用した
ロジック的にも破綻がないものでなくてはならない。

これじゃまるで
先輩が「白」といえば黒いｶﾗｽも「白」なんだというような
アタマの悪い体育会系のセンパイのようなノリだ

その点では指原も粗品も

バラエティ的にはつまらない解答ではあるが
ロジック通りに読解している

さらにいうなら
この模範解答、一見『質」の解答にみえるが
思いっきり「量」な答えだ

いってみれば「根こそぎメソッド」
うちになけりゃ、よそに行ってぶんどってやろうという
侵略者の方法論だ

この問題を考えた人は
おれってカッコいいとでも思ったのかもしれないが
古い
70年代的なカッコよさだ
日本人がエコノミックアニマルといわれた時代の
ショウシャマンのメソッド

かの捕鯨問題は
東洋人差別だとか文化の否定だとかなんとかいったりするけど
たとえば日本の漁船は実際あちこちの海で根こそぎなわけで
うなぎなんてもう絶滅寸前
日本人にイナゴの大群的な警戒感を持っても不思議はない
とも思ってしまう。

そもそも出題者の意図する「魚釣り」の目的はなんだったのかってこと？

文脈的には「魚釣り」自体が目的にみえる
だとするならこんなエコでITな時代だから
チームラボみたいなプロジェクションマッピングで
バーチャル魚釣り体験ができるみたいな答えが
方向性のひとつかと思ったが…

意外とアナログで即物的

それでも、

この根こそぎメソッド
効率メソッド、
利潤追求の方向性で行くにしても
次の海への移動のためのコストや
次の海でも空ぶるリスク等を勘案した場合
餅は餅屋
魚は魚屋とばかりに
「買ってくる」が実はベストな正解ぢゃね？
だってこの出題の主人公、のっけから魚のいない海っていう
なかなかのアンラッキーひいちゃってるわけだから

しらない海に冒険に行くより
知ってる流通に頼るのが得策ぢゃね？

いろんな意味で想像力に欠ける模範解答だこと
…と思ってしまいました。

まぁローランドくんは
自己プロデュースなキャラ設定に忠実な
いかにもローランドが言いそうな答え
かつ
バラエティ的にも受けるやつと思ってねらったら
あたっちゃったってとこかもね
まぁ「ローランドすごい」が制作側の狙いだろうから
番組的には正解だったのかもしれないけど
世間的にはよろしくなくなくない？

ノーベル賞をやたらともてはやすこの国だけど
多分、次の海にさっさと行くやつより
その場でなんとかしようと知恵をしぼるやつのほうが
大発見につながるようなセレンディピティと出会えると思うぜ

どこの会社か知らないけど

クリエイティブな貴方の行くべきところぢゃないことだけは確か