偽史倭人伝 ~ Carnea Historia

march madness の次が April Foolなんて小粋ぢゃないか。

『うっせぇわ』 は 『うっせぇわ』 が9割~~『うっせぇわ』を聞いた30代以上が犯しているとか致命的な勘違いとか、子どもに歌わせないという親たちに伝えたいこと という発想こそが絶望的な勘違い

2021年03月07日 18時39分16秒 | ◎ツッコミ思案neo
よく作品はリリースされた瞬間から作者の手を離れるというが、「歌」というのはその最たるものだ。ちゃんと取扱説明書を読めというのはバカげた助言だ。
こうした押しつけキュレーションで思い起こされるのが「BORN IN THE USA問題」がある。
 ブルース・スプリンクスティーンの「BORN IN THE USA」は米国のクソ社会に見捨てられたという叫びなのに、保守派が愛国賛歌のように選挙キャンペーンに使ったという町山智浩氏や宇多丸氏らカルチャー・インテリちゃんたちによるツッコミがそれだ。
 この物知り顔のウンチクは、結果として「賛歌」は成立してしまっていたという「事実」を無視している。すごい端折って言うなら、人は歌詞なんてまともに聴いちゃいないってことだ。すべての流行歌はCMソングのように聞かれるのだ。
 というか「BORN IN THE USA」なんぞは送り手、つまりブルース・スプリンクスティーンのほうも確信犯的な部分がある。歌というのは歌詞のみにあらずという側面を巧みに利用しているのだ。ゲートリバーブのきいた壮大なドラムサウンドはリスナーをスタジアムに瞬間移動させる。サビの繰り返しフレーズは導入部の風刺など吹き飛ばし、ツアーを心待ちにするファンたちの拳を振り上げさせていたことだろう。実際、このアルバムへの評の中に「ブルースは脱社会派に舵を切った」というのがあった。ブライアン・デ・バルマ監督による同アルバムの「Dancing in the Dark」のMVは毎日寝に帰るだけの蟹工船のような絶望的な日常を歌った歌だと力説する町山氏の蘊蓄など吹き飛ばすアッパーなは上がりだ。
 つまるところ『うっせぇわ』は基本的に『うっせぇわ』が9割。ネットで歌詞のうんちく垂れてる人だって実際にカラオケなんかで歌ったらサビの高揚感に支配されてるにきまってるのだ。
 だから子供に歌って欲しくないという親の懸念は正しいのだ。口というのは口癖というくらいで「クセ」がつきやすい。全力で走ってる人を説明書をかかげながら追いかけてもムダムダムダ~。

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