●岡島秀樹に全米が注目？のニックネームはダークマンに決定か？

　日本のファンは松坂ばっかりに気をとられて忘れがちだけど、実は最近、むこうで岡島の評価がうなぎ登りなのだ。
まずは例によって地元BOSTON GLOBEの記事


Reliever's been lighting it up
Okajima emerging from large shadow

↑見出しにまでなっているのだ。

ここのlarge shadowとは松坂大輔の影ということだ。
大きな影の中から岡島が頭角を現してきたぞ…ってこと


↓以下ところどころ抜粋して紹介

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松坂大輔は「怪物」、松井秀喜は「ゴジラ」、じゃあ岡島秀樹は？
本紙の読者で自身も野球ブログをやっているPeter Naboicheckは岡島のニックネームを「ダークマン」と提案している。これはリーアム・ニーソン主演で90年に映画にもなったコミックの名前だ。

　Naboicheckは今春季キャンプでの「松坂の影の存在でいい」といった岡島の会見からヒントを得たようだ。

「ボクは影のヒーロー（hero in the dark）になりたいんですよ」

このニックネームは定着したわけではないがNaboicheckの目のつけどころはいい。
　開幕のロイヤルズ戦で初球でいきなり被弾したときはどうかと思ったがいまや予期せぬブルペンのスターとなりつつある。

　岡島は昨日までの最近7試合で7イニングス無失点を継続している。そしてAロッドを打ち取りメジャー初セーブも記録した。

　岡島はフランコナ監督から声がかかった時、驚いたという。（フランコナはパペルボンを3連投させられなかった）
「私は岡島にゲーム前に言ってあったはずなんだけど、通じてなかったのかもしれないね」とフランコナ

　岡島が驚いていたということを伝えるとフランコナは
「かもしれないね」

「コミュニケーションの失敗については大したことじゃない、今は文化の歩み寄りをしているところだ。
それより松坂と岡島はずいぶんと違うね。一人一人がみんな違うように。別に比べる必要もないんだけど
ヒデキはちょっとおとなしい性格だが、それがコミュニケーションをしずらくしているかもしれないね。あと彼は用心深いがそれはむしろいいことだ」

　岡島は金曜日にボビー・アブレイユを歩かせるまでに15連続で打者を打ち取ってきた。最近とった13アウトのうち実に8つを三振で奪っている。

　ある日本の記者に言わせるとこっちにきてカーブよりカットボールやチェンジアップを多用するようになったそうだ。岡島が言うには今季の登板では寒いときが多くでカーブが握りにくかったのだそうだ。

　初セーブをあげたあと日本のテレビのインタビューで彼は「まるで優勝したみたいだ」と言っていた。

「笑っちゃったよ」とフランコナ。
「パップ（パペルボン）がいけないときは、違う勝ち方を考えなきゃならんだろ。それができればチームは強くなる」

「ヒデキを呼んだとき（3塁手のマイク・）ローウェルが『リリーフは誰？』ってきくんだ。それで私は『岡島だよ』って答えたんだ。そしたら今度は『パップはどっか悪いんですか？』っていうから『彼を呼びたくないのさ』といったらローウェルは笑ってたね。」

「勝つか負けるかだったら、勝つほうがいいにきまってる。他人を信頼するということを恐れない、それしかないんだよ」
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以上



さて…
↓お次は敵地？のニューヨークタイムスの記事
A Red Sox Reliever Finds A Role in an Old Rivalry

ひとりのレッドソックスのリリーフ投手が伝統の一戦で地位を確立した

…みたいなニュアンス

↓これまた紹介（今度はほぼ全文）

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パペルボン対Aロッドというドラマチック対決は実現しなかった。パペルボンが最後の打者アブレイユを打ち取ったときAロッドはネクストバッターズサークルにいた。

だが、実は7回にドラマはあった。“もう一人の日本人投手”岡島秀樹が同点のランナーを置いてジアンビと対戦した場面だ。
岡島はジョシュ・ベケットがAロッドにタイムリーを打たれさらにピンチを迎えた場面での登板だった。

　そこそこのストレートと切れのいいカーブとチェンジアップをもつこの左投手のことをジアンビーもヤンキース打線もあまり知らなかった。
　彼のストレートは88マイル/hを超えることはまれだったがそれでもコースに決まれば充分有効だった。
　2-2のあとストレートを見逃し反撃の芽を断たれた時、ジアンビは岡島のすごさに気づいた。

　岡島は前日パペルボンの休養を埋めるカタチで登板しセーブをあげたがその20時間後にまたもや決定的場面で打者を打ちとった。


「バッターと対戦するときには相手が誰かとかは考えてません。投げるべき球を投げるということだけ考えています」と岡島は通訳を通して語った。

岡島がジアンビィを打ち取ったときにファンよりも大声で叫んでいたのはベケットだろう。ベケットは6回2/3を投げたが、いくら95～98マイル/hの速球を投げようとも彼は相手打者をうち取ることはできなかったのだ。岡島が火消しをするまで彼はダッグアウトの中でクーラーボックスにあたり、うなだれていた。

「自分の尻ぬぐいを他人にしてほしいとは誰も最初から思っちゃいないよ」とベケットはいった。

　松坂大輔の登板前の2ゲームで岡島がこれだけ存在感を示すなどと誰が予想しえただろうか？ベケットの救援を果たしてスタンディングオベーションで迎えられた時、岡島はあっという間にフェンウェイパークのカルトヒーローとなった。

　「このシリーズも含めて彼はいいね」
とフランコナは言った。

「これはいいことだよ」

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以上



さてさてさて
↓お次は完全なる第三者というかおおいなる胴元というかMLBコムの記事から


Okajima fills in flawlessly for Papelbon
Resting closer watches as Japanese lefty closes out Yankees

（岡島はパベルボンの代役を完璧にこなした。休養中のクローザーの前で日本のレフティはヤンキースを抑えた）

↓以下が本文

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ジョナサン・パペルボンはMLBのトップクローザーとして認知されているが、金曜日の彼は珍しく座ってただだマリノ・リヴェラから逆転を奪うチームメートに声援を送る余裕があった。

レッドソックスのテリー・フランコナはホームでの7-6というハラハラドキドキな勝ちをヤンキースから奪った試合の後、ユーモアを交えて語った。
　行こうと思えばい行けるけどパペルボンのかわりに、どうしてあえて岡島を使おうと思ったのかを記者たちに試合前に言おうかと思っていたんだと。

パペルボンは前二試合で投げているのでヤンキースとの3連戦の初戦には使えない。

だからもしレッドソックスの勝ちゲームになったら誰か別のクローザーを使わなければならないだろう。それで松坂とは別の名前の日本人投手を投入した。

　8回にレッドソックスが5点をあげたあとの9回からはカイル・スナイダーが行くべく肩を作っていた。しかし岡島が急によばれ
ジーター、アブレイユ、Aロッドというヤンキースの中心打線とあいまみえることになる。

　「いきなりかれらと対戦するとは思っていませんでした」と岡島はヤンキース戦デビューをふりかえる。「8回裏に同点に追いついたころキャッチボールをはじめたんですが、そのあと逆転した。行くぞといわれたのはその後なんですよ」


　「相手の左バッターは彼のことも彼のチェンジアップも見たことがなかったし、彼は右打者にはめっぽう強いときてる」とフランコナは説明する「なにより彼はストライクが入る」

　ジーターはボテボテのセカンドゴロこれで1アウト。だが岡島はアブレイユに4球を与えすぐにピンチとなってしまう。むかえるバッターはそれまで4打数3安打2ホームランのAロッド。1発出れば逆転の場面だ。

だが岡島はAロッドもセカンドへのハーフライナーに打ち取る


「ヤツはいい球をほうっていたよ」とAロッド。「彼をほめてやれ。2-3から投げた球はすごかったね。脱帽だよ」

「ホームランだけは絶対避けなければとそれだけ考えました」と岡島。「ヒットならいいがホームランだけは絶対ダメ、それだけ考えてました」

その難関を無事パスした後も岡島は気を抜かなかった。ケビン・トンプソンを三振に斬ってとりレッドソックスを勝利に導いた。

「クローザーはとっても重要だ」とフランコナは言う。パップがいけようがいけまいが勝つ方法があるっていうのはいいことだ。


岡島の活躍を誰よりも喜んでいたのは実はブルペンから声援を送っていたパペルボンだった。


「これはブルペンにとって大きな励みななったよ」とパペルボン。シーズンを乗り切り目標を成し遂げるってのは短距離走ではなくマラソンなんだよ。お互いもちつもたれつがんばれば今日のようなすばらしい結果が出せる。オカは素晴らしい仕事をしたよ。彼のことがマジで誇らしいよ」

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以上


さぁ、最後はスポーツイラストレイテッドのサイトにあるジョン・ドノバンMLBパワーランキング。
スポーツうるぐすの「ほりう値」とかみたいに？チームの総合力でランキングを発表しているんだけど、見事今週1位に輝いているのがレッドソックス。
↓その寸評がこれ

Sox appeal
Boston's starting trio of Curt Schilling, Josh Beckett and Daisuke Matsuzaka will be hard to beat.
Pair that with Hideki Okajima and Jon Papelbon in the bullpen, and we have a new No. 1 in the PRs.

松坂は3本柱の一角として評価されており、岡島はパップとブルペンの二本柱的な扱いといってもいい。
よくよく考えたらローテンションのアタマと二番手の失点を考えたら、三番手松坂の失点も許容といえるだろう。

向こうのファンも総額と年俸をごっちゃにしてしまっているふしはあるしな。総額がかさんだのはポスティングシステムのせいだ。

　ついでに言うと松坂は目下ア・リーグの奪三振ランキングで２位タイにつけている。1個差の1位はあのツインズのサンタナさまだ。

　とはいっても日本のファンとしても完封試合とか期待せずにはいられない。球数を減らすにはやっぱり四球は減らしてほしいものだ。