Benitez fumed: "I'm in a hurry because I must go to the hospital.
"The injury to Robben was so serious that maybe he will be in hospital for three weeks."
(リヴァプールのベネティス監督は憤慨しながら言った「急いでるんだよ。だってこれから病院に行かなきゃ。なにしろロッベンの怪我は全治3週間くらいの重傷らしいからな」)
これは先週のチェルシーとの試合でロッベンの過剰な演技に審判がしてやられ自軍のGK、レイナが退場を喫したことに対する痛烈な皮肉。もちろんロッベンは怪我なんかしていない。
さらに…
“It's crazy. You can kick everyone during the game and get a yellow card but touch a player and you see a red card.
(試合中はよく相手のことを蹴飛ばすけど、もらってもせいぜいイエローカードだ。だのに、ちょっと触っただけで退場なんてバカげたハナシだよ。)
サッカーの試合見てると特に今回のような「小突く系」の行為に対するリアクションって、「お前はプロレスラーかよっ!」ってくらい大袈裟に「技を受けている」のが多い。
某女子バレー選手がインタビューで、サッカーは女々しくていやだといっていた。ファウルを貰うために痛い痛いってやってるのがオトコらしくないのだそうだ。
実はおいらもかねがね思っていたんだけど今回みたいな極端な例は別としても“ファウルを貰いにいく”なんてことがこれだけ正当性を持ってるスポーツって他にないんじゃないだろうか?
囮捜査の国アメリカの国技アメフトでさえ、そうした駆け引きはないし、逆に反則を誘発する行為について罰則があるほどだ。
「そういうのも含めてサッカーなんだよ」って意見は多いのかもしれないけど、そういうのを無くしてもサッカーはサッカーたりえるんぢゃねーの?って気がするけど。
確かに今のままでもシミュレーションという反則はあるけど、どこまでが演技かということについては判断しかねる部分も多いだろう。だからいかにも…っての以外は流しているんだろうけど、基本的に“演技”がワザのひとつとして黙認されてしまっているから今回みたいな勢い余ったようなことが起こるし、そういうときは決まって後味は悪くなる。
今回みたいな倒れ込む演技のこと英語で「Dive」というのだけれど、英・Times紙が「No Diveキャンペーン」なるものをはじめたそうな。上にあるのがそのポスター。
これをプレミアリーグの各クラブのスタジアムやトレーニングルームなどに貼ってもらおうという目論見らしい。
それでもいくつかのクラブはこのキャンペーンについて冷ややかな対応だとか。
で13日付の記事では
「このシミュレーョン撲滅キャンペーンは先は長いが、とりあえず1つの勝利を得た、それは3人の代表的な監督がキャンペーンに賛同してくれたのだ。サー・ボビー・ロブソン、アーセン・ベンゲルそしてファエル・ベネティス…」
…ってベネティス監督はロッベン劇場の当事者だから当然といえば当然。
代表的な監督といえばロッベンの母国の名将、PSVアイントホーヘンのヒディンク監督も今回の件については厳しく批判しているとか。
で記事の最後に今週末の試合ではいくつの“汚い行為”があったか徹底検証!!みたいなリストアップがあって、ジョークや皮肉をまじえて各試合の一口コメントがのせられている。
→●Floored by our campaign on cheaing
サッカーは特殊かも…と書いたけど、オリンピックの柔道でもたまに相手への“指導”狙いで、かけにげスレスレのワザを連打なんてのもある。確かに柔道は国際化に伴うルール改正の弊害はこうむっているかもしれないが、「一本勝ちが柔道の華」という美学が選手の心にあるかぎりは脱法的な凡プレーが幅をきかせることはないだろう。
Times紙も指摘しているように目に余るシミュレーション行為の撲滅は選手自身にかかっているのだ。つまりルールや罰則で規制するのは限界があるということ。
これって今の日本の社会の抱えるモラル問題みたいだ…。
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