偽史倭人伝 ~ Carnea Historia

march madness の次が April Foolなんて小粋ぢゃないか。

歴史は夜つくられる~今夜も偽史はつくられるのか?~TBSラジオ「アフター6ジャンクション」

2021年04月01日 08時24分23秒 | ◎ツッコミ思案neo
今夜のTBSラジオ「アフター6ジャンクション」の特集は
エイプリルフール企画「歴史の中の嘘」(偽史研究者原田実さん)
20:00 ~ 21:00
なのだそう。

宇多丸氏はどの口でこんなテーマを語ろうというのだろう。
聴く前から開いた口が塞がらないというもの。
というのも宇多丸氏こそが
「歴史修正」、「事実ロンダリングの常習犯だからだ

今からちょうどひと月前の2月1日
卓球をテーマにした特集で

卓球暗い説の戦犯といいましょうか』
『タモさんが悪い…っていうか80年代が悪い!』
『そういうことですね』

と一瞬にして、「お仲間」のタモリ氏を無罪放免に

『地方差別とかネアカネクラとか
ある種そういうのが面白いとされてた時代ですよね』
↑でも、これってむしろタモリの罪状を固めてる。
卓球部、ダサイタマ、名古屋、ネクラ、さだまさし、オフコース、ミュージカル等々
これらをバカにする時代の雰囲気を醸成し牽引した張本人こそが
タモリ氏だからだ。
あのそのまんま東こと東国原英夫氏も
「卓球はタモリさんのおかげで発展した」
などとうそ証言で積極的に歴史修正に参加していた。
さすが保守派の政治家だ。

 真実はいかに?
 ことの顛末については国際卓球連盟会長、日本卓球協会副会長を歴任し、世界ランキング1位にもなった荻村伊智朗氏が書き残している。(文藝春秋1992年11月号)

 卓球は数十年にわたって、千三百万人から千四百万人の参加型人口を維持し、野球とともに一位の座を保っていた。ところが七、八年前から、「卓球はネクラスポーツ」というタモリの一方的なキャンペーンが始まった。名古屋を"ニャゴヤ"とこけにした数年間のあとの生け贄に卓球が選ばれたらしい。我々は困惑したが、「タレントの馬鹿馬鹿しい空騒ぎ」と無視しようとした。
 ところが、世間、特に若い世代が乗った。高校や中学の卓球部から女子部員が減ってしまったのである。減り方は、数万人の単位で、組織から、悲鳴があがったほどだ。腹は立ったが、反省してみることにした。世間が乗るということには、なにか道理があるものだから。
中略
 競技団体では初めて、数年おいて二度、一千万円以上を投じて意識調査をおこない、結論として、キーコンセプトを決めた。リッチで、ライトで、ファッショナブル。この方向へ、すべての施策を整合させようと決議した。
 それでも、冬の時代は四、五年続いた。卓球は滅びるスポーツNo.1などと書かれた頃だ。
以上、

 最近、タモリが卓球連盟に一千万円寄付したとか美談に仕上げていたが、調査だけで一千万円以上かかっているのだから屁みたいなものだ。
 タモリの「いいとも」のギャラは1本数百万円で、終了までに100億円以上稼いだといわれているからなおさらなめた姿勢に見える。
 ちなみにデフレが進んでいる世を生きていると、モノの値段だけでは貨幣価値を錯覚してしまいがちなので大卒初任給を参考にされたい。

1980年 114,500円
1985年 140,000円
2020年 212,000円

 もっといえば卓球部員が数万人単位で減ったということは、その負の経済効果たるや凄まじい額になるのではないだろうか?常識的に考えて、つぶれた会社や用品店もあろう。
 ウィキペディアを見ると日本の卓球のレベルは世代交代に失敗して下がったということになっているが、競技人口の激減とレベルの維持には相関がないわけがない。
 そう、お気づきと思うが日本の卓球のレベルは近年、急上昇したのではなく、もともと世界トップクラスだったのが一度、急落して昨今、やっと持ち直してきたというのが正しい「歴史」なのだ。
 ついでにいえばタモリ氏がコケにした他のものにもなかなかの「負の経済効果」があったのではないだろうか?

 今回の「偽史特集」が木曜日というのにも何かめぐりあわせのようなものを感じる。というのもこの木曜日は度々やらかしているからだ。
 たとえば昨年話題になったゲーム「ゴースト・オブ・ツシマ」。これは元寇の時代の日本を舞台にしたゲームだが「ウソだらけ」とあのワシントンポストが批判している。

 一応、これはあくまでゲームだし、なにも遊ぶなといっているわけではない と但しをつけた上で、そうはいっても無知な人なら、これが史実にもとづいたモノだと誤解しかねない作りだし、現在の日本がおかれた状況を考えると歴史修正主義者たちのプロパガンダに利用されかねないので要注意 と警鐘をならしている。

 そして宇多丸さまご一行はまんまと
「外国人に日本のよさを教えられた」 
などと狂喜していた。
まさにウは宇宙のウ、宇多丸のウ、宇内のウ、右翼のウ。
リベラル側の人で「武士道」を信じてる人がいるとは。
いや
三浦瑠璃氏が松本人志氏に
「松本さんがアメリカで生まれていたらバリバリの共和党支持者になると思う」といっていたが
宇多丸氏もそんなものかもしれない。
 そもそもその時代にはまだ「HAIKU」なんてねーよという中学生レベルの超キホン的なミステイクもスルーとは、とんだカルチャーキュレーションMCだ。

ワシントンポストの記事
★Like ‘Ghost of Tsushima’? Here’s what you may not know about samurai.★
 興味はあるが英語はめんどいという貴兄においては、拙い訳ではあるが、過去に拙ブログでとりあげたのでこちらを参照されたい。

この宇多丸宇内コンビは
 昨年の3月18日の香川県議会で可決した、「ネット・ゲーム依存症対策条例」についてもかましている。
2人してこの条例を「人権侵害」だと騒ぎ立てたのだ。
人権問題?
これが?
「罰則がないとはいってもさ…」
と秒速で「言葉の無効化」を繰り出し。
法律というのは、その運用を含めて「法律」なのだから「罰則なしオプション」を議論からはずしちゃダメでしょ。
罰金をとられるわけでもなく、前科がつくわけでもない法律のどこが「人権侵害」なのだろうか?

それにしても議論の内容を見ても法案反対派のほうにに圧倒的な理があるようにも見えない

●自称・科学者でライターの井出草平氏の主張
ゲーム依存症は存在する
だが
依存症と利用時間は関係ない

●トンデモと揶揄される大山一郎議員の主張
ゲームと覚せい剤は同じである
ゲームは学習障害の原因

とりあえず井出草平氏の主張をもってゲームが即無罪になるようには見えない。
これっぽっちの証拠でなぜ宇多丸宇内は全力でつっこめるのか
その勇気がむしろすごい。
トンデモ議員の主張は「ちょいちょい」とツッコミはいれたくなるが
「大爆笑案件」というほどトンデモでもない。
たとえば「依存性」についての喩えであれば言い方によっては間違いではない。
 また依存症が学習障害の原因になるという証拠はないが、そこで話を終わらせるのは逆にキケンだ。
なぜなら発達障害のほうは依存症の原因になる し、達障害と依存症が重複しやすいことはもはや常識だからだ。
宇内宇多丸両氏は
「この議員は勉強してない」
を連発されていたが、勉強してないのはアナタがたのほうでは?

そもそもの問題としてなんでゲームが俎上にあがるのかといえば
長年、解決されずにいる問題をかかえてきたからだ。
むしろスマホの登場で悪化・顕在化したともいえる。
罰則なしの実質なんの拘束力もない法案はむしろ「苦肉の問題提起」 といえないだろうか?
よく
サブカルでリベラルもどきな方々は
「それはそれとして」
とか
「それとこれとは別モンダイ」
とった魔法のコトバではなしを終わらせたがるが、
彼らがそのあとでサイドによけられた課題たちを責任をもって拾ってくれればいいのだが、そんなためしはほぼない。
「それは個々の家庭の問題」
という丸投げワードもよく耳にするがこれが一番卑怯。
それに
このトンデモ議員が意図的にウソを言ってるとしたら
それに一体どんなメリットがあるっていうんだい?
利権でいうならむしろゲーム業界は敵にまわさないほうが得策。
任天堂の「脳トレ」がいい例だ。
「脳トレ」がボケ防止にならないことは欧米では20年も前の研究で明らかにされているが
その研究結果は「健康ウンチク大好き」、「常識のウソ」大好きな日本のテレビにはなぜか「輸入」されない。
ひとえに任天堂のスポンサー力だろう。

任天堂もまた「歴史修正クン」だ。
かつてインベーダーゲームが大ブームのころ
スペースフィーバーなどというあからさまなコピー商品を出していた。
それについて
「ソフトウエアなんてパクリパクられ発展するもの」
と開き直っていたが、のちにドンキーコングが全米でヒットするや
FBIまで動員してコピー商品の摘発にのりだした。
NHKの「電脳立国」というシリーズでやってたのでアーカイブを見られる会員の人は是非確認してみてほしい。
多分、任天堂批判をした最初で最後の番組だろう。
いまや任天堂とマリオは日本の誇りなのだから。

 昨年の2月5日にフジテレビの「バイキング」でこの条例案への賛否について13~65歳の男女50人にアンケートを実施したところ、4人が賛成、46人が反対という結果だったが、特筆すべきは賛成した4人は全員法案の規制対象である18歳未満だったということだ。
 知人で「国が禁止してくれたらタバコやめられるのに」と真顔で言うやつがいたが、インタビューに応えた13歳の子の意見はそれに近かった。それがリアルな「現場の肌感覚」ではないだろうか?

 この集計は反対派の圧勝だしサンプル数的に統計的有意性もないが、ここから4人全員が18歳未満だったという違和感を感じとることが重要なのだと思う。こりゃもうすこし深堀りしてみる余地はあるんぢゃない?ってね。
ここで押さえておきたいのは
「依存症」 というワード
もそうだけど、この国は心の病に関する理解が著しく低い。
カジノ法案の話題でギャンブル依存症問題にふれて
「めんどう見切れんわ」で片付けた松本人志氏
クレプトマニア(窃盗症)をとりあげた番組では
さんざん専門家の説明映像を流したあとに
「再犯なんて甘えです」と片付けた安藤和津氏。
たった今見てたビデオを忘れてしまうなんて
和津さんこそ学習障害があるのでは?
と思ってしまった。

アフター6ジャンクションには昨年の8月18日(火)に作家の川端裕人氏が出演し、重要なヒントを授けていった。
「色のふしぎ」と不思議な社会をまだ執筆中だった彼は
障害というのは連続的で、(題材になった)色覚異常を例にすると
現代の測定技術だとなんと二人に一人が色覚異常なのだとか。
発達障害のほうも昨今「隠れアスペルガー」などという言葉があるくらいで
きっと「隠れ隠れアスペルガー」や「隠れ隠れ隠れれアスペルガー」と
グラデーションのように分布しているのだろう。
実際、この私も恐らくは隠れアスペルガーで
あきらかに依存体質なのだと思うのだが
テレビでやっていた依存症チェックをやったら依存症体質ではないと出た。
ギャンブルに関していえば十分にヤバい総計負け金額を提示できるが
ということは世間には病院に行ってもまだまだ正常の範囲内と診断されてしまう破滅予備軍がうようよしているかもしれないということ。
ならば若年層に関して、飲酒と同じように慎重に深く扱うことのどこが人権侵害なのだろう?

ところで宇多丸氏は、「空爆」というワードが昨今、漂白されていると批判したが
「漂白くん」もあなただぜと思った。
ベトナム戦争以降、もっとも多く空爆をしたといわれるバラク・オバマを
ポップなノリで「パイセン」などと持ち上げ特集する姿勢がまさに「漂白」ではないの?
ここでも
「それはそれとして」
とか
「それとこれとは別モンダイ」
という魔法のコトバを繰り出すのだろうか?

アメリカは友好国ではあっても多くの利害問題を有する交渉相手だ
WinWinなんてのはそうそうない話で、あっちがでっぱれぱ
こっちがひっこむ(またはその逆)ということがほとんど
オバマの趣味・志向を研究することそれ自体は興味深いが
パイセンなどとうかれるのはキモチワルイ
まるで英国人気取りで
メーガン批判している自称・王室評論家のおばさまのよう。




さて、今夜は当然「江戸しぐさ」についてはふれるだうが
「武士道」は話題にのぼるだろうか?
江戸寺子屋と識字率神話は?

武士道論争は左翼のたわごととか思ってない?
じゃあ保守派の愛読紙・讀賣新聞(2006/04/25)にのった映画監督の篠田正浩氏のこんな文はどうだろう?(四文字熟女の旦那様ね)

「武士道」再考促した米人教授
 最近、武士道による日本人の精神復興か叫ぱれている。国家の品格が失われ、愛国心が希薄になったのは、敗戦後に精神文化を継承できなかった戦後教育の欠陥だとも言われてきた。しかし、合戦で示された武士たちの素顔が研究で明らかになってくると、武士道には結構、危ないところがあることもわかってきた。

引退作品『スパイ・ソルゲ』の上映パーティで会った村上春樹の翻訳で知られるジェイ・ルーピン教授に源平合戦の物語の一つである能の『藤戸』を映像化すべしと進言される。

 義経も、壇ノ浦の合戦では、平家の軍船を操る船頭に的を絞って殺害し勝利を得た。この場面を語る『平家物語』には、義経に向けられた非難が感じられる。
 ルーピン教授は、なぜ『藤戸』かとは言わなかったが、私は武士道について再考する機会を得た。そういえば、新渡戸稲造の『武士道』も、アメリカで書かれたことを思い出した。

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