●プリンタ選び、無用の入れ知恵

　なにかを購入する前にweb上で情報を集めるということは誰でもやっていると思うがそれにはいくつか注意が必要だ。
　まず掲示板に熱心に書き込もうなんて思うのは圧倒的に損した人の方が多い。そしてプリンタの場合その不満の8割はエプソンのノズル詰まりに対するものなのでその中から有益な情報を探すのは根気勝負になる。
　次に同発売時期の製品を複数社にまたがって所有している人は圧倒的に少ない。どういうことかというとエプソンからキャノンに乗り換えたら快適になりました…といってもエプソンの古い機種とキャノンの最新機種を比較するのは平等でない上、買い換えの場合は大抵の場合、少なくとも2シーズンくらいのタイムラグがある場合がほとんどだ。

　プリンタの場合、誉める情報が少ないのはプリンタというものがそれほど新奇な機能が増えにくいということもある。話題といえば「画質」と「速さ」と「インクの耐久性」「目詰まり」くらいしかないのだ。しかもこれらは実感として掲示板ではわかりずらい。
　ちなみに「インクの耐久性」については使用する各々の環境によっても差が出るらしく、かなり意見に幅がある。

　というわけで、目詰まりなけりゃいいぢゃんと思ってEpson PM920CからCanon Pixus 560iに乗り換えた私だが、予想に反して(￣□￣;)!!ガーン!の連続だった。
　確かに目詰まりは少ない。多分、燃費でいったら実ヘタしたら920Cの3倍くらい良いかもしれない。（920Cはクリーニングで1本使い切ってしまったなんてこともあったので比較するには次元が違いすぎるもいえる。）

　目詰まりしないという以外PixusのメリットといえばCDレーベル印刷が前面ローディングで便利で印刷位置もズレないということ。
で…
　(￣□￣;)!!ガーンその1
　黒インクが乾かない。普通紙（コピー用紙）を使うと、黒インクが乾かない。遅いのではなく乾かないのだ。1ヶ月前に刷った表面をティッシュでこするとまだインクがつく。ただしこれは黒が顔料になったことが原因と思われるのでエプソンの顔料はどうなのかも気になるところだ。ちなみ一見やばそうなCDプリントではちゃんと乾くのだけれど、コピー用紙の繊維の中には化学的な何かがあるのだろうか？

　(￣□￣;)!!ガーンその2
　大きめの封筒が印刷できない。A4書類がギリギリ入るサイズの封筒があるのだけれど、920Cではなんとかその宛名印刷もしてたが、560iにはヨコハバ的に入らない。

　(￣□￣;)!!ガーンその3
　厚紙系、湾曲系に弱い。920Cのときに使っていて余ったロール紙をカットして使ってみたら端の部分のインクののりが悪い。わずかな湾曲でもフィットせず浮いてしまうようだう。
　フツーサイズの封筒もたまに送りがひっかかって曲がったり、うまく行った場合でも厚さゆえにフィットしきれないのか端の部分にインク汚れがついてしまう。

　(￣□￣;)!!ガーンその4
　履歴書印刷ができない。何のことかというと、B4二つ折りにしたものを入れると2枚の紙として認識してしつこくめくろうとするのでジャムってしまう。
　逆に言うとそれだけ「紙繰り」がシビアということ。920Cのときはコピー用紙とか入れるとたまに2枚送ってしまうことがあった。
　はじをセロテープでくっつけちゃえば、「紙繰り問題」に関してはなんとか回避できるけど後で剥がすのがめんどいし、先述の“その3”が効果を発揮してテープを貼った付近がもれなく汚れる。
（履歴書印刷…なんてのがそもそも特殊というハナシもあるが（笑））

　でも普通紙なんてケチなものを使わない、封筒の宛名も手で書きますよ…って人だったらキャノンを選べば間違いない。エプソンのほうが良いとされていた画質も大した差はないと思う。
　あと、キャノンは万が一ヘッドがいかれたら自分で買って交換できるし。

　プリンタベンダーはなにも2社だけではない…ってことでHPは故障の場合、家に取りに来てくれるサービスもあるらしいし、最近は粒状感もなくなり、画質も許容レベルになってきたので選択肢に入るかと思ったら、ソフマップのにいちゃんが「よくないっすよ」と一蹴。
「えー？店員さんがそんなこと言っちゃっていいんですか？」って聞いたら
「あ、ボクは別のできてるんで」
よくみたら携帯屋の派遣かいっ。接客ぢゃなくって持ち場離れて雑談しにきてただけか。彼曰く、HPはたしかに取りに来てくれるけど帰ってくるのが遅いそうな。
　ちなみにEPSONは修理の返送は早いし、サポートの腰は低い。誠意と画質優先ならEPSONがオススメ。ただ仕事で使おうって人は予備とあわせて2台必要。
　Pixusのインク残量のインジケータがさっぱり減らないのだが、掲示板を見たら、キャノンのはある日突然減るのだと書いてあった…。