偽史倭人伝 ~ Carnea Historia

march madness の次が April Foolなんて小粋ぢゃないか。

疑似統計学と裁判員制度

2008年06月09日 16時06分46秒 | ◎ツッコミ思案neo
「行列の出来る法律相談所」に出てきたネタ

会社の飲み会で上司にキスをされてしまったOLというシチュエーション。

OL「部長、これはセクハラです、会社に報告させてもらいます!」
上司「す、すまん!つい出来心で…それだけは勘弁してくれ」
OL「私、許せません…」
上司「頼む、頼む。会社には…」

OL「…わかりました。でもこのままじゃ私の気持ちがおさまりません。会社に報告しない代わりに、示談金として100万円、頂けますか? 会社にバレたら大変ですよね?」
上司「100万円って!それは脅迫だろ!!こっちが訴えてやる!!」
OL「何を言ってるんですか?これは取引です」
上司「いいや。訴えてやる!!」

果たして、100万円を要求したこのOLは罪になってしまうのか?

 例によってセンセー方のお答えの前にゲストの意見。大方は「罪にならない」でおいらもうっかり?そうだろうな…と思ってしまった。
で、センセー方のお答えは
「罪になる」…住田・本村
「罪にならない」…北村・石渡

だった。


住田氏の見解は

「被害者として損害賠償請求をするのは当然だが正当な権利でも行使の仕方に問題であったら、違法になる。今回は「会社にバレたら大変ですよね」という一言が『場合によってはクビになるかも』という害悪の告知として立派な脅しになる。むしろちゃんと会社に報告してキチッとした示談や和解の話をするべきだった。」


 そういやそうだよなとあっさり納得してしまった(笑)。このセクハラ部長には同情できないにしても、OLの心理の変化を想像してみるとこの状況を利用してやろうなんて悪魔がちょこっと出てきてしまったのかな…と。

「セクハラした上司というのはセクハラ親父じゃないですか。」と切り出した石渡に弁護士としてこのボキャブラリーでいいのかと疑った(苦笑)…福島みずほの後継者としての素質有り?

 でも結局のところ裁判って弁護士のチカラでどうとでもなるかな…とも思った。
実生活ではこんなに会話の内容しっかりと覚えてるなんてこともないだろう。
「ということはつまり●●って言ったんですか?言わなかったんですか?ハッキリしてください!」などと畳みかけられたらいいように誘導されちゃうかもしれん。

と、まぁ、ここまではいいとしても最後に出てくる番組としての見解
「罪になる度」が40%

これがなんかしっくりこない。
OLに軍配をあげた北村氏でさえ「100万円はちょっと高いかと思う」と言っているのだ。
ってことは50:50ドローでなくどっちかに色をつけるとしたらむしろ「罪になる」ほうぢゃねーのか?
(個人的はドローでいいと思うが)

 この番組で2対2に割れたときの番組の総合見解はたまに「?」と思うときがある。
世間的に受けがいいようにしてるのだろうか?
まさか「演出上」コケにされている本村氏の分を差し引いちゃってるなんてことはないよね?

疑似科学ならぬ疑似統計学ってか?

あるいは実際にこういう裁判がおこったらそういう結果に落ち着くんぢゃねーの…ってことを言っているのかもしれないけど、視聴者のほとんど番組中の議論との兼ね合いで見ているはずだ。

来るべき裁判員制度にむけ啓蒙的立場を担っているマスメディアがこんなことでいいのか。

裁判員制度なんてやめてまえ…。
結局、不安はそっちにいくのであった。

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