「アバランチ」「SUPER RICH」とオリジナル脚本で今クールはなかなか意欲的だと思ったフジテレビだったが、「スーパーリッチ」は酷い。
主人公・江口のりこが経営するマンガ電子出版の会社。創立からの仲間に横領をされるなどで傾きかけたところに投資家があらわれる。
とりあえず5千万円出資するからその投資家の娘のヘタクソな漫画を載せてくれという条件。
とりあえず5千万円出資するからその投資家の娘のヘタクソな漫画を載せてくれという条件。
門前払いと思いきや「最後の切り札」としてキープとな。
結局、待たせて、待たせて、ひっぱって、ひっばって、
(この時点で江口側全員がシンプルにあくどいと思うが)
(この時点で江口側全員がシンプルにあくどいと思うが)
やっとのことで休眠していた大物漫画家を口説き落とすことができると、今度は投資家の持ってきた「企画書」をビリビリと破き、その紙吹雪を派手にぶちまけ娘に罵声を浴びせる。
一応、その直前で娘に悪態をつかせるなどの「仕掛け」で主人公側が「善」という演出をしてるつもりなのだろうが「企画書」という作品を破くことに対する弁護要件にはならない。嫌悪しか感じなかった。
一応、その直前で娘に悪態をつかせるなどの「仕掛け」で主人公側が「善」という演出をしてるつもりなのだろうが「企画書」という作品を破くことに対する弁護要件にはならない。嫌悪しか感じなかった。
企画書は7冊ほどあって、娘のマンガのような殴り書きではなく、少なくとも表紙を見るかぎりはカタチにはなっているものだ。体裁のバラバラ具合から察するにそれぞれ違う人物が作成した(設定の)ように見える。主人公はその中身を一切みることなくただ破く。小道具は美術スタッフの手によるものだろうから、どこにどういう意図やウラ設定があるかは推し量れないないが、少なくとも主人公はあらゆるマナーを欠いたカタチでそれらを破いたのだ。
「作品」を破いていいのは、作者本人役と悪役だけだ。
ましてやモノづくりをしている主人公が破くなんて。
その後の現在の会社スタッフのひとり宮村との出会いを描いたエピソードでも、
前職でパワハラをうけてうちひしがれた彼に名刺を出させ、
その場で名刺の番号に電話して
「彼は退社します」
と告げたあとに名刺を破くというシーンがあった。
前職でパワハラをうけてうちひしがれた彼に名刺を出させ、
その場で名刺の番号に電話して
「彼は退社します」
と告げたあとに名刺を破くというシーンがあった。
彼を苦しめたブラック企業の名刺とはいえ、
彼の名前の刷られた名刺だ。
そもそも名刺というのはぞんざいに扱うべきものではない。
彼の名前の刷られた名刺だ。
そもそも名刺というのはぞんざいに扱うべきものではない。
こういう出版社モノでは活字文化に対するリスペクトを表現するようなセリフやシーンが織り込まれるものだが、この作品には一切ない。
電子出版だから?
電子出版とはいえのっかってるのは文字
電子出版といえば
電子出版なのに応募作品は紙?
ネームへの赤入れも紙?
電子出版なのに応募作品は紙?
ネームへの赤入れも紙?
特設サイトのアクセスがぜんぜんないと「000000」のカウンター画面を見せていたが、ひとが生きていてゼロ表示に出会えることは稀だ。
たしかめた時点で最低でも「1」だし、あのハナシの流れだと何度か確認しにいってるはずだし、ヘタすりゃ検索エンジンのクローラーでも反応するかもだし。
たしかめた時点で最低でも「1」だし、あのハナシの流れだと何度か確認しにいってるはずだし、ヘタすりゃ検索エンジンのクローラーでも反応するかもだし。
そもそもドラマのつくりがザツってこと?
やっつけってこと?
やっつけってこと?
とはいえホイホイと演じてる役者もなんかいや。
あの佐藤江梨子さんは自分は墓参りをするほど太宰好きだが
温水洋一では太宰とイメージが違いすぎるという
傍から見ると、けっこうわがままにみえる理由でキスシーンを拒否した。
彼女なりの美学なのかもしれない。
温水洋一では太宰とイメージが違いすぎるという
傍から見ると、けっこうわがままにみえる理由でキスシーンを拒否した。
彼女なりの美学なのかもしれない。
佐藤江梨子さんの件についての評価はわからないが
少なくとも表現者たる役者も
あまりにも、あんまりだと思うシーンは拒否できるということだ。
少なくとも表現者たる役者も
あまりにも、あんまりだと思うシーンは拒否できるということだ。
作品を破り捨てるというシーンは
犬を蹴り飛ばすくらい衝撃的で吐き気がした。
犬を蹴り飛ばすくらい衝撃的で吐き気がした。
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