その店に向かう北鉄の車内で、宮本信子さん演じる夏ばっぱからお茶のペットボトルを手渡されるのですが、取り損ねて座席の上に落としてしまいます。
すると忠兵衛さんこと蟹江さん、「おーおー」と声を上げて、まるで「ちゃんと渡せよ」とでも言いたげなそぶりで、それを拾い上げ、平気で演技を続けています。ベテランの貫録で乗り切ってしまったように見えました。さすがです。
ちなみに忠兵衛さん、引退宣言は「男が1度決めたことだ」と言っておきながら、この後あっさり撤回し、再び長期の漁に出てしまいます。二人きりの温泉旅行を楽しみにしていた夏ばっぱの落胆ぶりといったら、観ていてかわいそうなくらいでした。なにせ、あの気丈なばっぱが、能年さんよろしく、家の前の納屋(?)に籠ってしまったのですから。
結局その後、忠兵衛さんはすっかり元気になります。健康診断に引っかかったのは心臓だったと思いますが、どれくらい悪かったのかは、謎です。
末筆になりますが、蟹江敬三さんは、優しいお父さんから、頑固なおじいちゃん、はては恐怖の連続殺人犯まで、幅広い役柄を演じられるすばらしい役者さんでした。ご冥福をお祈りいたします。
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