今日は先日、ちょっと話した愛犬のことを。
明日で丸3年、気持ちも落ち着いて、命日を迎えられそうなので
昔、書いたエッセイで偲びたいと思います![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_hohoemi.gif)
「散歩道で・・・」
数年前、飼い犬の「花」と散歩に出かけた時のことである。
花はどういう訳か、自分と正反対の小さな猫に興味を持つ。
散歩に連れて行くと必ず、猫を探すのである。
猫の居場所を嗅ぎわけ、植え込みの中、駐車場の車の下を
くまなく探し歩く。
その日もいつもの通り、団地の植え込み、
駐車場を探し歩いた。
「花」は残念ながら一匹の猫も見つけられず
諦めた様子に私は内心ホッとした。
団地を抜けスーパーマーケットの前に出て、
後はまっすぐ家に帰るだけだ。
ところが、スーパーの横のアパートの下に、
お気に入りの真っ白な猫がいたのである。
あー!気づかないで!という願いも虚しく、
「花」は白い猫を見つけ、まっしぐら。
しかし、大抵の猫は犬の姿を見つけると
驚いて逃げるのだが、この白い猫は違っていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/5a/048246319d1df598709b22407e0be0b0.jpg)
なんと怒って立ち向かって来たのである。
その恐ろしい剣幕に殺気を感じた私は、
「花」を強引に引っ張り、逃げようと道路に出た。
しかし猫は諦めるどころか追いかけて来て、
信じられないことに「花」の背中に飛び乗ったのだ。
これは一大事!相手は鋭い爪を持つ猫だ。
目でも引っかかれたら大変だ。
私は無我夢中で、背中から猫を追い払おうとした。
散歩の必需品、シャベルも糞を入れる袋も投げ捨て、
道の真ん中で人間・犬・猫の戦いが始まった。
そこへ1台のタクシーが来た。
一刻の猶予もない三つ巴の戦いに呆れて
タクシーは止まった。
自分の背中の上で何が起きているか
分かっていない「花」は微動だにしない。
一方、引き綱を左手に、右手一本で応戦する私。
爪を立てて反撃する猫。
悪戦苦闘の末、とにかく猫を背中から引き摺り下ろし
「花」を無事に無傷で助けた。
時間にしてわずか数十秒ぐらいだっただろうが、
心臓はドキドキ、足はガクガク、腰が抜けそうで
私にはとてつもなく長く感じられた。
白い猫が去っても恐怖感は消えず、
体の震えが止まらぬまま、猫が隠れていないか
確認しながら自宅へと向かった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/0c/39bcf9172fdfc191b9eabb6506be998a.jpg)
気持ちも落ち着いて来た頃、痛みを感じて
手を見ると、血が流れている。
痛みを堪えて家に辿り着き、改めて調べると
指と指の間から血が流れ、深くえぐられた
傷の奥に白い骨が見えた。
のら猫に引っかかれた傷、万が一もあるので
病院で診てもらうことにした。
肩に注射を打たれた後、縫合する案も出たが
雑菌が中に残る可能性があるということで
包帯の処置が取れらた。
それ以後、私と「花」の散歩では、
猫探しはタブーになった。
とは言っても、私が叱ろうが、当の「花」は
全然堪えていないし、懲りていない。
今日も散歩道で・・・猫探しの日々である。
明日で丸3年、気持ちも落ち着いて、命日を迎えられそうなので
昔、書いたエッセイで偲びたいと思います
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_hohoemi.gif)
「散歩道で・・・」
数年前、飼い犬の「花」と散歩に出かけた時のことである。
花はどういう訳か、自分と正反対の小さな猫に興味を持つ。
散歩に連れて行くと必ず、猫を探すのである。
猫の居場所を嗅ぎわけ、植え込みの中、駐車場の車の下を
くまなく探し歩く。
その日もいつもの通り、団地の植え込み、
駐車場を探し歩いた。
「花」は残念ながら一匹の猫も見つけられず
諦めた様子に私は内心ホッとした。
団地を抜けスーパーマーケットの前に出て、
後はまっすぐ家に帰るだけだ。
ところが、スーパーの横のアパートの下に、
お気に入りの真っ白な猫がいたのである。
あー!気づかないで!という願いも虚しく、
「花」は白い猫を見つけ、まっしぐら。
しかし、大抵の猫は犬の姿を見つけると
驚いて逃げるのだが、この白い猫は違っていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/5a/048246319d1df598709b22407e0be0b0.jpg)
なんと怒って立ち向かって来たのである。
その恐ろしい剣幕に殺気を感じた私は、
「花」を強引に引っ張り、逃げようと道路に出た。
しかし猫は諦めるどころか追いかけて来て、
信じられないことに「花」の背中に飛び乗ったのだ。
これは一大事!相手は鋭い爪を持つ猫だ。
目でも引っかかれたら大変だ。
私は無我夢中で、背中から猫を追い払おうとした。
散歩の必需品、シャベルも糞を入れる袋も投げ捨て、
道の真ん中で人間・犬・猫の戦いが始まった。
そこへ1台のタクシーが来た。
一刻の猶予もない三つ巴の戦いに呆れて
タクシーは止まった。
自分の背中の上で何が起きているか
分かっていない「花」は微動だにしない。
一方、引き綱を左手に、右手一本で応戦する私。
爪を立てて反撃する猫。
悪戦苦闘の末、とにかく猫を背中から引き摺り下ろし
「花」を無事に無傷で助けた。
時間にしてわずか数十秒ぐらいだっただろうが、
心臓はドキドキ、足はガクガク、腰が抜けそうで
私にはとてつもなく長く感じられた。
白い猫が去っても恐怖感は消えず、
体の震えが止まらぬまま、猫が隠れていないか
確認しながら自宅へと向かった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/0c/39bcf9172fdfc191b9eabb6506be998a.jpg)
気持ちも落ち着いて来た頃、痛みを感じて
手を見ると、血が流れている。
痛みを堪えて家に辿り着き、改めて調べると
指と指の間から血が流れ、深くえぐられた
傷の奥に白い骨が見えた。
のら猫に引っかかれた傷、万が一もあるので
病院で診てもらうことにした。
肩に注射を打たれた後、縫合する案も出たが
雑菌が中に残る可能性があるということで
包帯の処置が取れらた。
それ以後、私と「花」の散歩では、
猫探しはタブーになった。
とは言っても、私が叱ろうが、当の「花」は
全然堪えていないし、懲りていない。
今日も散歩道で・・・猫探しの日々である。