10年目の節目に
近頃は「10年ひと昔」ではなく「5年ひと昔」と言うらしい。
それだけ世の中が目まぐるしく変わっているからだろうか。
今年は競馬の祭典・日本ダービーを10年連続で
現地観戦するという、私にとって節目の年だった。
ここ数年、競馬場で観るダービーに感動が薄れ
どこか冷めている自分がいた。
こんな筈じゃない!と思っているのに
見慣れたせいか・・・・
だから10年を区切りに一度、現地観戦を
止めようと思った。
2009年5月31日。
朝からどんよりとした曇り空。
私の中でダービーは絶対に雨が降らない。
降ったとしても止むだろうと決めつけていた。
しかし昼頃から恨めしいくらいの大粒の雨。
止むどころか雨足は勢いを増す一方だ。
4月に行われた皐月賞には、久々に関東所属で
無敗の有力馬・ロジユニヴァースが出走した。
しかし1番人気を裏切り、惨敗を喫した。
私はその時から漠然とダービーはロジユニヴァースが
勝つような気がしていた。
競馬は時としてドラマチックな結末を用意している
ことが多いからだ。
午後3時40分、2006年生まれのサラブレット
7768頭の頂点を決める一戦、日本ダービーが
スタートした。
3週間前にNHKマイルカップを勝利した
ジョーカプチーノがハイペースで先行し
ロジユニヴァースと皐月賞で人気を分け合い
ともに惨敗したリーチザクラウンが続く。
馬群が4コーナーを回り長い直線に入ると
泥んこ馬場で力尽きた馬たちが続出する
消耗戦となった。
雨に霞みライトに照らされた馬場の最内を
1頭だけスイスイと伸びてゴールを駆け抜けた。
ロジユニヴァースだ。
悲願のダービー制覇を成し遂げた横山騎手は
大観衆に向かって深々と頭を下げ、
場内は暖かい拍手の渦に包まれた。
やっぱりドラマは最高の舞台で用意されていた。
この空気はテレビでは味わえない、
現地にいる者しか感じられないものだ。
区切りをつけるどころか、来年も大観衆の中の
1人としてダービーを現地で見届けたくなった。
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これは2年前に書いたエッセイです
今年もダービーウィークにダービーにちなんだ
エッセイを載せてみた。
今年も親子制覇がかかる馬達が出走予定だね。
どんなドラマが用意されているのか・・・
楽しみだね
ネオユニヴァースも雨上がりの悪い馬場でダービー制覇。
息子も泥んこ馬場でのダービー制覇。
今年もどうやら天気の神様は意地悪しそうだね