正定寺の閑栖  (しょうじょうじのかんせい)

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藩主お鷹狩りの部屋

2013年07月23日 | 日記
正定寺の二階には「九畳の間」と「六畳の間」があります。

檀家さんの中でもこの部屋を知っている方は10名前後だと思います。

「九畳の間」には床の間があり、元々佐伯藩主のお鷹狩りの休憩に
作られた部屋だそうです。

藩主が襲われないように家来が一階を覗く無双窓が
あったりします。

明治以降は「お鷹狩り」が行われなかったので
佐伯公が二階を使う事はありませんでした。

昭和に入ってこの二階は物置になっていました。

昭和45年頃、子ども部屋として改装しました。
その後は寺族の寝室や書斎に使われていました。

昨年の晋山式で納戸等を檀信徒用に開放したので
寺族の使用出来る部屋がなくなりました。

そこで45年ぶりに二階を改装することにしました。



ベニヤ板を外すと昔の棚や土壁があらわれました。
私もはじめて見る光景です。

外した板の中には檀家さんの戒名を記した日牌・月牌の
「祠堂板」が出てきました。





何度もリサイクルされた「祠堂板」を見つけて
先人達の「もったいない」の心をあらためて教わりました。

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部屋の改装だけなので9月頃には終わると云うことです。

工事金額の工面は、住職が銀行から借り入れするらしいです。

「うがった人間」が「晋山式の余剰金を使っている」と
ウワサしそうなので「ちがいます」と声を大にして云っておきます。

※うがった人の事まで・・・・お寺って大変ですね。

九畳の間の床と袋戸棚


六畳の間から見た床の間


天井裏ものぞけます。