正定寺の閑栖  (しょうじょうじのかんせい)

メインページは検索で「正定寺」
(HP作成は正定寺閑栖:小原壽山)
ブログはFacebookにリンクしています。

ビフォー&アフター

2013年01月27日 | 日記
「昔は正座も平気だったが年々膝が痛くなって座れない」
「和尚さん!椅子がありませんか?」
そんな檀家さんが増えて来ました。

そこで、庫裡の納戸(昔の寝室・衣裳部屋)を
客間として檀家さんに開放することにしました。

手前が納戸で奥が板間でした。

工事中の写真がこちら(Before)



テーブルの客間がはじめて正定寺にお目見えしました。(After)



この部屋のお陰で足が不自由な方でもゆっくり
お茶を飲むことができます。

納戸は昭和40年代に「畳の間」から「板の間」に
改装されていましたが、今回畳の間に戻しました。

こちらが納戸の押し入れ(奥)と昔の内佛の棚(手前)
普段は、一般の檀家さんは入ることのない部屋です。

工事中の納戸(Before)



工事後の納戸 (After)



襖に張られた墨跡(書)は「明治24年(120年前)」に佐伯養賢寺の天慧智門老師が
書いた物です。昔は書院の襖に書いていた物らしいのですが、
変色していたので漂白して再表装しました。

納戸は水屋として活用されます。

工事中の納戸(襖の反対側)(Before)



工事後の納戸は水屋になりました。 (After)




私が小学生の頃は、この納戸に立派な内佛と違い棚の床の間がありました。

戦時中に疎開をしていた沖縄の学童もこの部屋から奥は入ってはいけないところだったそうです。


話しは違うのですが、

ブログを更新すると閲覧数が数倍に上がります。
ローカルな話題だと特に。

「あんひとんコツがかかれちょった」
「こんど みちみー」などどアナログな
伝達方法で広がって行きます。

人は建物のビフォー&アフターに羨ましさや
浅い知識を得意げに述べる方と伝統や文化などに興味を持つ
方がいます。

先日、80才後半の檀家のおじいさんが
「学生の頃、担任の先生に勧められて読んだ「善の研究」をもう一度読みたいので貸して下さい」と
尋ねて来ました。

こんな田舎の村でもすごい人がいるんですよ。

・・・・

ここで「善の研究」をネットで調べる方と
調べない方では品格に差が出るような
気がします。

正定寺は田舎ですが、檀家さんは「品格」があります。
品格のない村民は3名しかいません。

※「品格のない村民は3名しかいない」は
遠い昔からいわれることわざで

昔から
「悪いやつは世間に3人しかいない。」
じゃあ残りの人は
「そりゃー仏さまよ」
(昔話より・・)
・・・・・・・・・・・・・・・・・

最新の画像もっと見る

コメントを投稿