正定寺の閑栖  (しょうじょうじのかんせい)

メインページは検索で「正定寺」
(HP作成は正定寺閑栖:小原壽山)
ブログはFacebookにリンクしています。

最初で最後の「津送香語」  (しんそうこうご)

2013年03月30日 | 日記
平成20年の春、養賢寺住職であった安藤秀峰老師(黄龍窟)が
忽然として遷化(亡くなる)致しました。

前年に本山妙心寺で開堂を終えた
ばかりで、師匠である片岡省念老師(龍潜洞)
のお力の落としようは、端から見ていても
痛々しくお声の掛けようもありませんでした。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

安藤秀峰老師が亡くなる2年前に正定寺の
先々住職(私の父)が遷化しています。

先々住職は自分の葬儀の導師を
養賢寺現住職の黄龍窟に
お願いする旨を家族に伝えていました。

片岡省念老師を秉炬導師に奠湯・奠茶導師を
新命老師(秀峰老師)にお願いしてはと考えていたのですが
病床で先々住職は次のように言いました。

先々住職「導師を閑栖老師にお願いするべきでは無い。
法務など煩(わずら)わしい事をお願いするのは避けるべきである」

閑栖たる閑栖和尚の持論でした。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

安藤秀峰老師は、パソコンをしていたので
先々住職の希望を事前にメールで伝えていました。

それから数ヶ月後の平成18年6月1日に私の師匠である
先々住職は遷化致しました。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
遺言通り、津送導師を安藤秀峰老師にお願い致しました。

津送は6月7日に行われました。

秀峰老師にとって最初で最後の秉炬導師となりました。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

新忌斎(四十九日)が過ぎて、秉炬香語を頂きました。

平成19年に頂相ができあがり、讃も秀峰老師に
お願いしていました。

平成20年正月の年賀で、讃が出来上がっている事を、
秀峰老師から聞いていました。

※讃(亡くなった方の人となりを漢詩で表したもの)
※頂相(亡くなった和尚さんの遺影の軸)

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

大祥忌(3回忌)を平成20年11月に行うべく、
秀峰老師と日程の調整をしていましたが、
老師からの返信メールは届かず、
3月7日の未明に安藤秀峰老師は59歳で
遷化致しました。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

亡くなった後、養賢寺法類の天徳寺さんから大老師の
許しを頂き、秀峰老師のパソコンのデーターを
調べてもらいました。

正定寺豊嶽和尚という名前のフォルダーに、
津送香語や小祥忌(1回忌)の香語、それに頂相の讃も
保存されていました。


最初で最後の秉炬香語(直筆)



頂相の讃は、片岡省念老師から
揮毫して頂きました。



新忌斎の導師



在りし日の安藤秀峰老師




最新の画像もっと見る

コメントを投稿