毒舌猫の晩酌ばなし

食いしん坊猫Farbyとお世話係 時々 東京スカイツリー

くろちゃんの話

2009-04-01 12:29:27 | 猫好論
 今日は エイプリルフール ですなぁ…  

 数年前のこの日、「ちょっとしたシャレ」のつもりで上司に「6月にケッコンするので寿退社しマース」っていったら 
 ドン引きされて 「なんで もっと早く相談してくれなかったのか?2ヶ月で後任はどうするつもりなのか?」
 と真顔で怒られたコトを思い出します。
 全く持って 不謹慎ではありますが 以来この日が来るたび 「あっそっ!お幸せに…」と言われなかった幸せをかみ締めつつ…(笑)

 さてさて 久々に お世話係の自己満以外何者でもないカテゴリー 「猫好論」ですよ。四月馬鹿 に甘えて 
 ちぃーと 告ってみよーと思うしだいで…

 ふぁーさんは 以前にも書いたように「いつでも里親募集」でお世話係が一目ぼれして うちにやってきました。
 でも実はね その前に 一回だけ お世話係 「この子をうちに迎えたい…」と思ったネコさんがいたのです。
 同じ「いつ里」に掲載されていた 今見ると「ふぁーさんの白いトコがなくなったよーな子だなぁ」と思います。

 半長毛の真っ黒ネコさんだったので 仮に「くろちゃん」としましょうか…

 くろちゃんは ふぁーさんより年上のネコさん 募集時に1歳半で 高齢の方と暮らしていたそうなのですが その方の体調が悪くなり 
 「一人で外をふらふら歩いていて危ない」という近所の方の通報の元 保護された という子でした。

 どーしても ネコさんと暮らしたい… でも一人暮らしだし、お留守番で寂しい思いをさせるのもかわいそう… 
 コレはネコさんに対して「私のエゴ」を強いることになるんじゃないだろうか… そんな葛藤の最中だった2年前、
 もちろん、「あまりに小さいと一人で留守番は無理だろう」との物理的な問題もありますが
 「子猫は 里親が見つかりやすいだろうから 大人ネコさんのほうがいいかな…」と考えていたお世話係、
 まだ気持ちの整理が付かないまま いつ里のサイト運営者に「問合せメール」を出し、保護されている方の連絡先を教えてもらったのです。

 一晩 めっちゃくちゃ 悩みました。狭い部屋の中をアホのよーにグルグル回って 
 「この部屋で本とにネコさんと一緒に暮らせるだろーか…」  「危なくないだろーか…」

 ……焼酎を浴びるほど呑んでたせいもありますが(?)答えは出ませんでした。寝入りばな 

 「ヨシッ!悩んでもしょーがない。明日 くろちゃんの顔を見て、どうしても
  この子と暮らしたい… と思ったら 保護主さんにメール出してみよう。」 …そう考えたのを 今でもよーく覚えています。

 そして その翌日、意を決して「いつ里」を開くと………

 …くろちゃんの姿はありませんでした。ナンバーで検索をかけてみても「削除されました」の画面のみ。
 「そっかぁー 可愛い子だし きっと良い里親さんの応募があったんやね。そやねぇ。うちに来て お留守番で寂しい思いさせるより 
  そのほうがシアワセやもんな…」 
 残念な反面 ちょっと ほっとしたのも事実です。同時に 「やっぱり ネコさんとは縁がなかったんやなぁ…」って…。

 して とーぜん 会社ですからフツーに仕事して 一息ついたその日の夕方のこと いつものように 息抜きに「いつ里」を見てみると…

 「ゴィーン」

 … 限りなくアホーな表現で申し訳ないのですが ほんまに頭の中でこんな音がしたんです。 くろちゃんを見たときとは 全く違うソレでした。
 
     

                                         当時のふぁーさん (お写真は保護主のKさんにいただきました )


 「この子 この子 この子 絶対うちの子になる 間違いない 」

 勝手に脳みそが そう判断していました。募集条件を読んだのはその後です。
 とにかく すぐに サイト運営者に 保護主さんのアドを教えてもらい、そこいらの仕事ほったらかしてメールを出しました。

 …今 読み返しても そのメールは 「オマエ 自分が嫁に行く気かよっ!」っていうくらい 
 気合が入りすぎてて怖いです(K夫妻様 ごめんなさいっ!)

 それが うちの暴君 今となってはお世話係のかけがえのない伴侶となった ふぁーさんです。
 その後のことは 日々 ここでも書いている通り。ふぁーさんとの初対面の日の話は あまりに長くなりそーなので 
 また 別の機会に告らせてもらいましょう。

 そして… ここからは いまだにちょっと切なくて お世話係 ガラにもなく毎日祈ってるのですが… 

 くろちゃんは 2年たった今も 「いつ里」に掲載されています。保護主さんのお宅は ハンディを持つネコさんを
 たくさん保護していらっしゃる方だそうで 
 「健康で人馴れ抜群のこの子には いいおうちを見つけてあげたい」  そう書いてありました。更新もちょくちょくされています。
 本当に真剣に くろちゃんのことを思っていらっしゃる方なんだということが その文面から伝わってきます。

 今思い返せば あの時 掲載がいったん降ろされていたのは お世話係が 問合せをしたからなのかもしれません。 
 いつ里の詳しいシステムは分かりませんが、当然 
 「こういう方から問合せがあったので アドを教えてよいですか?」
 という承認の元に成り立っているであろうことは想像できるので…。

 「縁」とは こういうものなのでしょうね…

 たかが「ネコ」とお思いの向きもあるかもしれません。
 でもね お世話係の生活は ふぁーさんが来て 180度変わったのですよ。生活だけじゃなくって「生き方」もね…。
 もし あの時 くろちゃんがうちの子になってたら… また全く違っていたのでしょう。

 長い長い 独白… 毎度 見てくださっている 約50人のみなさま お世話係のダラダラしゃべりにつき合わせてごめんなさい。

                                    新しい年度に寄せて …   by ふぁーさんの忠実な僕 お世話係