雨が降るような降らないような
しっとりと露を含んだ空気
光がさすようなささないような
はっきりと雲が切れない空
傘を小脇に私は歩く
自転車に乗った少年たちが
猛スピードで駆け抜ける
杖をついた老人たちと
ゆっくりペースですれ違う
私はまだまだ歩いてる
人が通らぬ小径を歩く
雨の跡が残るぬかるみ
水たまりが銀色に光る
私はほんのり上気する
生え際に汗が浮かぶ
涼しげなせせらぎ
川が流れている
川辺には草が丈高く生え
濃い草のにおいをまき散らしている
猛々しいほどの生命力
ヤブ蚊が私のふくらはぎを刺す
ぷくりと膨らむかゆみの水泡
これ以上ヤブ蚊にご馳走はあげません
私は慌てて草の道を逸れる
アスファルトの道
家々が立ち並ぶ
庭先には
しとどに濡れた
薄紫の紫陽花が
咲き誇っている
その上を
惑いながら
絡みあいながら
飛んでいる
二羽の揚羽蝶
艶かしいランデブー
ひとり私は歩く
透明なカプセルに
閉じこもり
ひとり私は見る
透明なカプセルから
きらめく世界を
しっとりと露を含んだ空気
光がさすようなささないような
はっきりと雲が切れない空
傘を小脇に私は歩く
自転車に乗った少年たちが
猛スピードで駆け抜ける
杖をついた老人たちと
ゆっくりペースですれ違う
私はまだまだ歩いてる
人が通らぬ小径を歩く
雨の跡が残るぬかるみ
水たまりが銀色に光る
私はほんのり上気する
生え際に汗が浮かぶ
涼しげなせせらぎ
川が流れている
川辺には草が丈高く生え
濃い草のにおいをまき散らしている
猛々しいほどの生命力
ヤブ蚊が私のふくらはぎを刺す
ぷくりと膨らむかゆみの水泡
これ以上ヤブ蚊にご馳走はあげません
私は慌てて草の道を逸れる
アスファルトの道
家々が立ち並ぶ
庭先には
しとどに濡れた
薄紫の紫陽花が
咲き誇っている
その上を
惑いながら
絡みあいながら
飛んでいる
二羽の揚羽蝶
艶かしいランデブー
ひとり私は歩く
透明なカプセルに
閉じこもり
ひとり私は見る
透明なカプセルから
きらめく世界を