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ヒューマン・ライツ・ウォッチ オーストラリア:首相は拷問容認発言を撤回せよ

オーストラリア:首相は拷問容認発言を撤回せよ

主要な人権保護団体が人権侵害を容認する発言を激しく非難

(Sydney, November 25, 2013) – Australian Prime Minister Tony Abbott should retract his November 15, 2013 remarks condoning the use of torture in Sri Lanka, Human Rights Watch, the Human Rights Law Centre, Amnesty International Australia, Australian Lawyers for Human Rights, and the Castan Centre for Human Rights said today in a letter to the prime minister.

(シドニー、2013年11月25日)-オーストラリア首相トニー・アボットは、スリランカでの拷問を容認した2013年11月15日の発言を撤回しなければならない、とヒューマン・ライツ・ウォッチ、人権法律センター、アムネスティー・インターナショナル・オーストラリア支部、Australian Lawyers for Human Rights、人権法カスタンセンターの5団体は本日、首相宛の書簡で述べた。

At the Commonwealth Heads of Government Meeting in Colombo, Abbott said, “we accept that sometimes in difficult circumstances, difficult things happen.”

コロンボでの英連邦政府首脳会議で、アボットは、「困難な状況下で、困難な出来事が起きることを、我々は受け入れる」、と述べた。

Torture and other ill-treatment of detainees, including rape, has been widely used by Sri Lankan authorities during and since the nearly three-decade-long civil war with the Liberation Tigers of Tamil Eelam that ended in May 2009.

スリランカでは2009年5月に終結した、30年近くに及ぶ「タミル・イーラム・解放のトラ」との内戦の期間中そしてそれ以降も、当局が被拘留者に対して、レイプを含む拷問と虐待を広く行ってきている。

“Torture is always illegal and immoral, and there is no exception for ‘difficult circumstances,’” said Elaine Pearson, Australia director. “Abbott’s remarks give cover to torturers in Sri Lanka and elsewhere, and he should retract them immediately.”

『拷問は、常に違法かつ不道徳な行為であり、「困難な状況」はであっても例外ではありません。アボットの発言は、スリランカや世界各地の拷問を、援護するものであり、彼は直ちに発言を撤回しなければなりません』、とヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局長代理エレイン・ピアソンは指摘した。

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