Taeのmusic space

音楽を通して笑顔の輪が世界中に広がりますように…そんな想いで演奏活動&レッスンをしています。

想い出を思い出す。

2010-08-30 21:13:00 | 日記
数日前、デンマーク留学中に学校のみんなで作ったCDが出て来て、久々に聴いてみた。この年は人数が多かったからバンドも多くて、いつも1枚のCDを作るのだけどこの時は2枚組のCDになりました。そのDISC2の1曲目は何と私のピアノソロ…ジャズのグループに属していたのでピアノソロを弾く必要はなかったのだけど、ある日突然先生とレコーディングのお友達から「1曲録音してみない?」と誘われ、「うん」という何気ない一言から大事に!

生徒のレコーディングは学校にあるスタジオで行われるのだけど、私のピアノソロはなんと大きな街の会場にスタンウェイが置かれていて、そこで友人達が録音の準備を始めるではありませんか?!私の為にここまで準備してくれたこの心優しいデンマーク人たちに胸が熱くなりました。

演奏したのはラヴェルの「水の戯れ」。難易度の高い曲でなかなか思うように弾けず、とにかく何度も撮ってもらった。でも疲労も出て来て時間もなくなってきたのでそこで終了。「どのTakeにする?」と聴かれ悩みに悩んだ私は。。。ミスタッチが気になるものの、音的には1番気に入ったものを選択。その頃はまだその曲がCDになるとは考えてなかった…笑

そして卒業演奏とも言うべきライブの日がやってきた。これは大きなライブハウスでみんながパフォーマンスしていくのです。全員が参加!学校も修了間近だからみんなのテンションも最高潮。我らがジャズはトップバッターのためステージで準備をしていると、司会の男の子二人がステージに上がり何やら話している。私は準備でばたばたしてたのだけど耳に「日本から来た…」「ピアノが…」しまいには「Taeという…」のが聞こえてきて「あれ??私の話してる?」と思っていると司会者の二人に呼ばれステージ中央へ行く。すると1枚のCDを手渡されました。みると、特別に私が表紙になっている学校のCD!この時点で感激してたんだけど「それをあそこのDJブースまで持って行って!」と言われ涙をこらえながら走って行くと、先生がそのCDをかけてくれました。それが大きなライブハウスに響き渡る。流れたのは「水の戯れ」でした。その瞬間は嬉しさ以上に初めて聴く自分の録音が恥ずかしくってドキマギしましたが、みんなが静かに聴いてくれ曲の終了とともにライブ開始!!という何とも嬉しいサプライズでした。

久々に聴いたこのCDでこの日の事を思い出しました。茶目っ気たっぷりで楽しい事が大好きな彼らにとっては些細な事だったかもしれないけど、日本を離れて生活していた私にはものすごく大きな力をくれました。こういう喜びを私も誰かにしてあげられたらいいな…