日本のずさんな年金管理が問題になったが、もうニュースで騒がれなくなると国民は何も言わなくなる。いたってのんきな国民だ。多くの著書、コラムを手がけるFPエコノミスト、中原圭介氏のコラムを紹介します。私も同感です・・・。 ***** 年金問題は絶対に解決しません。それは選挙の結果がどう転んでも変わりません。 私は税金をかける仕事を経験したことがあります。課税される人たちの立場になって、絶対間違いがあってはならないというスタンスで常に臨んでいました。だから当然、二重三重のチェックをして課税するわけですが、そのプレッシャーたるや生半可なものではありませんでした。 私は「社会保険庁のコンピューターで管理する年金記録が紙の台帳と一致しない」問題が初めて露見したときに、すぐに問題の本質が理解できました。職員たちは絶対にやらなくてはいけない確認作業をやっていなかったのだと。そして、この問題はその仕事に対する無責任な体質が何十年も続いてきたゆえに、絶対に解決できないと。 舛添大臣や厚生労働省、社会保険庁は「紙の台帳とコンピューターのデータを一致させれば解決できる」と言っていますが、それは嘘だと断言できます。この問題はコンピューターの入力データを訂正すればいいというレベルの話ではないのです。 なぜなら、これまで確認作業をやってこなかったという社会保険庁の伝統は、データのオンライン化前から脈々と受け継がれてきたものだからです。紙台帳の記載内容もコンピューターの内容と同じくらい当てにならないのです。 メディアがこの点を指摘していないのは不思議でなりません。 民主党の政権公約では、「紙台帳とコンピューター記録の全件照合を速やかに開始する」と明記していますが、それでは臭いものに蓋をしてごまかしているにすぎません。 この問題を解決するには、年金の全額税方式を進めると同時に、社会保険庁をなくす形で責任をとらせることです。たとえ10年かかっても、国の再構築のためにはやるべきです。国民は看板のかけ替えだけで納得してはいけないと思います。 今回の記事は単なる年金問題としてだけではなく、物事の本質を捉える一例として参考にしてもらえればと思っています。(執筆者:中原圭介 ファイナンシャルプランナー・エコノミスト) ★海外でメジャーな変額年金保険 http://blog.goo.ne.jp/taison...b13260f1c
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