SMILEY SMILE

たましいを、
下げないように…

自戒

2004-11-27 06:14:25 | 
自戒の意味も込めてこの太宰さんの言葉を載せておきます。
とてもよくわかるんです。みなさまどうでしょうか?



ヴァニティ。この強靭(きょうじん)をあなどってはいけない。虚栄は、どこにでもいる。僧房の中にもいる。牢獄の中にもいる。墓地にさえ在る。これを、見て見ぬふりをしては、いけない。はっきり向き直って、おのれのヴァニティと対談してみるがいい。私は、人の虚栄を非難しようとは思っていない。ただ、おのれのヴァニティを鏡にうつしてよく見ろ、というのである。見た、結果はむりに人に語らずともよい。語る必要はない。しかし、いちどは、はっきり、合せ鏡して見とどけて置く必要は、ある。いちど見た人は、その人は、思案深くなるだろう。謙譲になるだろう。神の問題を考えるようになるだろう。

「答案落第」
      太宰治

地球のうた

2004-11-27 05:35:18 | 
風の強い月夜

風が指揮をとって、大地が歌っていた

枯葉が踊り

竹林はざわめき

月は青空を予感させるほど凛とした光を放ち

雲ですら白く浮かび上がらせていた

風を全身に感じながら坂を登っていると

天頂の月に魅入られた僕は

そのまま、いにしえの姫の如く

空へ吸い込まれていった



強い風の吹くこの星で

「僕がここにいる」

ということを生々しく強烈に知ろしめられ

この星の祝福を受けたような気になって

神がかったような高揚感のまま

この生を然りと大きく肯くことができた

大きくて緩やかな円環を歩く自分を想像できた

そして、あなたのことを考えた

そう、あなたのことを